こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
パッキングできるからパックラフト。
山に担ぎあげてこそのパックラフトなわけです。
今回は空沼岳に金山林道から登ってパックラフトで遊んできた話をします。
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空沼岳
空沼岳(そらぬまだけ)は、北海道札幌市と恵庭市の間にある標高1251mの山です。
名前の由来か、周辺には6つの沼が点在しています。
古い火山で山頂は岩場。東面に地すべりでできた窪地に水が溜まって沼ができています。
万計山荘や空沼小屋など小屋がいくつもあるのは北海道では珍しい。
本州感覚では高くはありませんが、道内最高峰旭岳(2291m)や札幌市内最高峰の余市岳(1488m)なことを考えると比較的標高の高い山に属します。
市内から1時間弱で来れる距離で、登山口までバスがあるアクセスの良さで夏は人気があります。
個人的に夏の登山口は工事現場横を通過するのと、水気が多くベチャベチャ登山道であまり来ることのない山だったりします。
あと登山店のお姉さんが空沼岳大好きで通い詰めてた話を思い出します。
金山林道
今回初めて登った金山林道での空沼岳。
藪が多いため積雪期限定コースで、僕が行った4月末時点で沢沿いは藪が多くて道もわかりにくく少し大変でした。そろそろ終わりな時期のようです。
札幌から支笏湖へ向かう国道453号沿いに駐車場があり、冬季は車が停まっているので気になってましたが足が伸びることもなく。
パックラフトを使う目的で初金山林道でした。
金山林道コース
今回歩いたコースがオレンジ、夏道や分岐ルートが緑。コースタイムはざっくり目安。
前半は林道を沢沿いで進み、途中から雪が残っていて空沼(からぬま)から稜線に一気に上がり山頂へ。
通常は山頂ピストンですが、沼が目的だったため真簾沼(まみすぬま)と万計沼(ばんけいぬま)まで歩きました。
万計沼のほとりでテント泊、翌日登り返して下山というコースです。
夏道登山口に自転車をデポしておけば、金山林道まで約15km走って帰る周回ルート作れたなと思いました。自転車が乗れる残雪期3月末から4月いっぱいくらい限定のコースですね。またいずれ。
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登山口から空沼
本日のパッキング。
MAMMUT トリオンプロ50+7(1810g)。
現行ではトリオン50(1550g)が一番近いモデルで、生地が強く重いverという感じ。
パッキングウェイトは約17.3kg。水場が多く浄水器で対応可能なため水を減らしましたが、それでもちょい重め。
テント泊登山装備は全てバックパック内に入れて、パックラフトとパドルを外付けしました。
横のバンドの長さが足りず、カラビナやタイタンストラップを使って延長してます。
登山口になる金山林道は国道453号沿いで、道路から見える位置にゲートがあります→登山口Google MAP
ゲート手前と道路の反対側のスペースに駐車できました。
雪が無ければ満車も無さそうですが、雪でスペースが取りにくい冬期の土日は駐車場問題が出てきそう。
停められないなら支笏湖畔の山に変える程度の余裕は欲しいですね。
林道を進むと光竜鉱山の建物や車がありました。稼働してるんでしょうかね。
林道は金山沢沿いで進んでいきます。
名前も知らない沢でしたが、漁川支流のラルマナイ川の支流で地図をたどると位置関係がわかりました。
水量も豊富で釣りやパックラフトで川下りするにも良さそうですが、ラルマナイ川は砂防ダムいっぱいで釣れる印象がありませんし、金山沢も砂防ダムが2つあって釣果はあまり期待できなそう。
それでもこの渓相は竿を出したくなってしまいます。
以前からEXOTAC Xリールのような携帯釣り具を作ろうと思ってたのを登山で川を見るたびに思い出します。
前半はほとんど雪も残っておらず、藪多め。
藪、沢沿い、雪ほぼ無しと踏み跡の残りにくい要素が整ってて迷いやすいです。
GPSだけで正確に歩くのも難しく、歩きやすい場所で目的地を目指す程度のルートファインディングができる必要はあります。
渡渉は水に浸かりながらの飛び石や木で越えられますが、絶対濡れないとなると場所がかなり限られます。冬季ならスノーブリッジで簡単みたいですね。
倒木くぐり。
雪が増えて歩きやすくなってきます。
硬く締まってて、踏み抜きもないし快適。空も青くサイコーです。
1000m台地に上がる急登は藪と雪のミックスでどこからでも登れますが、どこから登るか悩ましい。
空沼(からぬま)と空沼岳(そらぬまだけ)。
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空沼滑走入水
空沼。
ほぼ全面凍結してて沼の上を歩けました。
沼の北側岸辺が溶け始めてました。浅いけど底まで透けててすごいキレイ。
雪の無い時期には相当藪漕ぎしないとたどり着けない沼で、冬は全面凍結しててと水を張った空沼を見れるのは貴重な気がします。
パックラフトを準備。
グリフォンラフト ストレウス(2800g)を持ってきました。
パドルはBLUENILEGEAR カーボン/グラス4Pパドル(890g/195-205cm)。
軽さ、長さ、ブレードの形状や強さ、デザインと満足度の高いパドルです。
PFD(ライフジャケット)はAmazonで3000円ちょいだったインフレータブルタイプを使いました。
耐久性は低いようですが携行性軽量性を重視したい山限定にすれば実用範囲でしょう。
雪山下りまとめ pic.twitter.com/FBzd2OP9fQ
— ぜつえん (@zetuenonly) April 30, 2023
雪面滑走からの入水。
ここでこれがしたかったのだ。
ヒャッハーだぜ!
斜面と沼の凍結度とビビリで長い距離は取れませんでしたが、何回も登って滑って入ってと楽しみました。
ちなみに溶け始めの沼周りは土のある陸が出ておらず、パックラフトから上陸するときや近くを歩いたときに踏み抜きやすいので要注意です。
案の定踏み抜きました。写真位置でも下は水で、冬靴+ゲイターで浸水せずに済みました。
浅いから良かったですが、岸際から深い場所なら危険ですね。
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山頂
この後もパックラフトを出す予定なので雑パッキング。
パックラフト折らずに巻いて畳んで細長くした収納方法で、バックパックの下や雨蓋で挟むシーンで木や藪が少ない場所を歩くなら有りな畳み方です。
パドルも2P状態でパッキング。
空沼から山頂までは急斜面を一気に登るのでアイゼンを装着。実際無くても良さそうでしたが、風+荷物重めなので持ってきて良かったです。
パックラフトを背負ってアイゼンを履くって人生で数えるほどしか無さそうですし、最初で最後かもしれないレベル。
ペツルバサックをセミワンタッチで使ってます。
急登後は広い稜線に雲一つない青空でサイコーです。
ただ風が強く風速10m前後。
登ってる時の南側には恵庭岳、支笏湖を挟んで樽前山と風不死岳。
手前には今滑ってきた空沼。
写真右側から冬期は繋げる漁岳。
写真外には羊蹄山、狭薄山、札幌岳、無意根山と周囲の山が全て見えました。
岩場を越えて山頂へ。
なんだこのパッキングというか登山スタイル。
意味わからなくてサイコーだぜえ!
今冬買ってお気に入りの風速計。
実測68.8gで手のひらサイズ。
風速は0~30m/s。温度は-10~45℃で測れます。
数値の精度は全くわかりませんが、風速と温度が分かるので楽しいです。
Amazonで探すと1000円台で似たようなのがたくさんあるので好きなのを買いましょう。
真簾沼
山頂から一気に降りて真簾沼(まみすぬま)へ。
空沼岳周辺で一番大きな沼で、空沼に次いで滑走入水を狙っていた沼でした。
が、まさかの全面凍結。岸際は湿る程度までかなり薄くなってましたがまだ早いようです。5月のGW開けてから5月いっぱいくらいが適期でしょうか。
氷が溶けすぎても雪斜面が無くなってしまうので半解凍くらいが良さそうです。
雪斜面の滑走はできても入水は出来ないため悲しみの素通り。
岸際の陸と沼の間の氷は割れてクレバスになっていました。
これはこれで良い。
真簾沼で遊んで、山頂手前でテント泊の予定でしたが不完全燃焼なので万計沼も目指すことに。
万計沼
バーン、万計沼(ばんけいぬま)。
ここは一切凍結してませんでした。水深などが影響してるのでしょうか。
空沼小屋。
左側には万計山荘もあります。
ぬまー。
小魚が水面を越えてライズしてました。
噂ではオショロコマが生息しているようですがはたして。
直径100-150m程度の小さな沼でパックラフトで行ったり来たりと散策しました。
テント泊
雰囲気の良い風を避けられる岸辺でテントを設営。
THE FREE SPIRITSのPangolin Pro(最小1110g)です。
DAC NFLを使った双Yポール構造でサラサラのシルナイロンフライに、モノフィラメッシュインナーとハイエンド素材を使ったテントです。
ペグはごちゃまぜスタイル。
左から
・DAC アルミペグ(160mm・11.2g/本)
・NEMO エアピンステーク(150mm・10g/本)
・福善 打刀(160mm・16g/本)
・3f ul gear カーボン中空ペグ(150mm・5.2g/本)
・Boundless Voyage チタンペグ(200mm・18g/本)
甲乙つけがたいどれも使いやすく固定力に優れたお気に入りのペグです。
自分以外で使ってる人を見たことのないNEMO エアピンステークは、結びつけると自在無しで固定できる変わり種ながらもっと評価されるべきかと。
寝袋はAEGISMAXの最新モデルWINDHARD DUSK(ウィンドハードダスク)。
快適4℃、限界-2℃。7D生地に800FP撥水ダウンを325g封入して重量542gの軽量性と保温力を両立したモデルです。
ぼくの使う初期verはダウン抜けが多いのですが、現在改良中でダウン抜け加工を施し、850FPにアップグレードされる予定です。
マットは今冬MVPだったNaturehike R5.8エアマット。
風が強くパックラフトが飛ばされないように木に固定。
早めの晩御飯。
インスタント麺想定じゃなかったのでエバニュー Ti Mug pot500(75g)を持ってきちゃいました。
550mlじゃインスタント麺はギリギリすぎます。
新商品で底フラット耐熱シリコンバンド付きverが出ました。
テントは電波ゼロだったので電波を探しに5分ほど登って札幌の夜景。
パンゴリンプロは2点固定で前室が台形になって広いのが素敵。
浄水器はプラティパス クイックドローマイクロフィルター(61g)を使用。
爆速浄水でお気に入りですが、最近純正タンクに穴が空いてダクトテープで補修してた箇所が今回大きく避けてしまい現地補修も限界で苦労しました。
タンクを折り曲げて穴から漏れにくくしてなんとか浄水しました。
星空が出てきたのでパックラフトを光らせてパシャリ。三脚を忘れたのでローアングル。
ランタンと非常用を兼用したOLIGHT Baton3(53g)のMEDIUM60ルーメンで光らせてます。
全面を均等に光らせるのは難しいですが、船尾に向けても中で広がっていい感じに光ってくれました。
パンゴリンプロも合わせて。
スマホのライトを点灯させて寝袋と手ぬぐいをふわっとシェードのように被せて光を拡散してます。
夜通し風が強くびゅーびゅーいってましたが、ビシッと張れて風に強いパンゴリンプロは安眠できました。
寝る前の気温は1℃位でしたが、AEGISMAX DUSK(4~-2℃)で快眠でした。
下山
パンゴリンプロの良い所はフライ入口にファスナーが4つ付いてて、上だけを開くことができるとこです。
外の景色を見たり換気がしやすいのです。
お湯を沸かして、アルファ米に湯を注ぎ、メルカリのハンドメイドコジーでレトルトカレーと一緒に保温しつつ、スティックコーヒーを飲んで二度寝。
20分位で起きてアルファ米を食べる。ぼくのテント泊の朝はこんな感じ。
もう日の出が早いですね。
気持ち良くてゆっくりしすぎました。
午後に用事があったのでやや早足で空沼岳まで登り返し、一気に下山しました。
装備
装備 | 製品 |
アンダーウェア | |
アンダーウェア | |
アンダーウェア | |
アンダーウェア | |
フリース | |
ソフトシェル | |
レインウェア | |
トレッキングパンツ |
AXESQUIN
ハザカヒ |
靴下 | |
手袋 | |
バックパック |
MAMMUT
Trion Pro50+7(現行) |
ポーチ | |
ポール | |
靴 | |
ゲイター | |
テント | |
寝袋 |
AEGISMAX
WINDHARD DUSK |
マット | |
バーナー | SOTO アミカス |
クッカー | EVERNEW Ti Mug pot500 |
カトラリー | |
浄水器 | |
パックラフト | GRIFFON RAFT ストレウス |
パドル | |
PFD | |
電動ポンプ | |
カメラ | |
レンズ | |
アクションカメラ | |
モバイルバッテリー |
ウェアギア装備一式です。
まとめ
ようやくパックラフトらしいパックラフティング?が出来た気がします。
大した目的もなく、そこに水があるから担いで持っていく。そんな遊び方が出来るのがパックラフトらしいなと思う山行でした。
実際登山にパックラフトを含めるのは中々場所やコース選定が難しいです。
パックラフトじゃなきゃできない、パックラフトの必要性を探すと相当に限られるでしょう。
使いながらパックラフトらしさを活かした遊び方を模索していきたい所存です。
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