こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
ソーラーパネルを設置するにあたって必要な道具が色々あります。
全部セットで売っているところもあるのですが、割高なことが多く、必要のないハイスペックなものがセットになっている場合が多いので自分の用途に合ったものを選び、そろえていくのがオススメ!
では、ソーラーパネルを設置するときに必要なものと選ぶ順番の紹介をしていきます!
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ソーラー発電の仕組み
ソーラーパネルを使って発電するための仕組み。図の上から下に電気が流れていきます。
赤と黒の繋ぎ目はKIV線と呼ばれる電線で赤が+(プラス)で、黒は-(マイナス)です。
ソーラー発電の仕組みはこんな感じです。
ソーラーパネルで発電した電気をチャージコントローラーという機器で電圧、電流をサブバッテリーに適切なものに調整してくれます。
サブバッテリーは蓄電池、発電した電気を蓄えてくれます。線を変えればサブバッテリーをポータブル電源にすることも可能ですが、サブバッテリーのほう大容量で何度も蓄放電するのに適しています。
サブバッテリーの電気を変換し、取り出すのに使うのがインバーターです。
インバーターは12Vのサブバッテリーを100Wの家庭用コンセントや5VのUSBに変換する道具です。
さらに個別に紹介していきます。
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ソーラーパネル
これがなければ始まらない、ソーラーパネル本体。
ぼくはRENOGYというアメリカのメーカーのソーラーパネルを使用しています。ちなみに100Wを並列で2枚乗せているので200Wです。
ソーラーパネル自体の性能としては発電機能のみです。
ソーラーパネルにKIV線をつなぎチャージコントローラーまで接続していきます。
車に取り付けられたソーラーパネルの裏面の写真です。
ソーラーパネルの裏には発電した電気を出力する電気ボックスと書いてますが、配線ボックスですね。RENOGYのこのボックスはIP65という規格の防水で完全防水で防塵です。常に屋外で使うものなので安心感があります。
100Wのソーラーパネルを2枚積んでいるので配線が少しぐちゃぐちゃです。
このボックスからMC4コネクタと呼ばれるソーラーパネル用の防水の線がプラスとマイナスで2本でいてそれを延長しチャージコントローラーにつなぐ仕組みです。
MC4コネクタはパッキンもついていてつけるのも外すのも少し力がいりますが、その分間違って外れることはありません、しっかりとした作りで安心感があり頼もしいです。
ソーラーパネルを乗せるルーフキャリア
意外と忘れがちですが、車にソーラーパネルを直接乗せるというのは現実的ではありません。
空気抵抗や設置強度はあがりますが、固定するために車の天井に穴をあけることになります、取り外しは不可能になります。
そのため大多数の方は車にルーフキャリアをつけ、そこにソーラーパネルを固定することになります。
ルーフキャリアは車種により形や接続方法、強度も変わってきます。
基本的にソーラーパネルを付けれない車種もないと思いますが、先に調べておくと安心です。
初めはルーフキャリアをつけたままソーラーパネルを固定しようとしましたが、スペースが狭く厳しかったので、ルーフキャリア外してからソーラーパネルをつけ、車につけていくというやり方をしました。
購入するソーラーパネルの種類にもよりますが、裏面には固定用の穴が開いていたり、水抜きの穴があったり、できるならドリルで穴をあければ大体のものには固定できるかなという構造になっています。
純正の固定金具を出しているメーカーだとさらに安心です。
ちなみにぼくはスズキのパレットという軽自動車に乗っています。現在はスペーシアにモデルチェンジしていますが。
耐荷重30㎏のinnoのルーフキャリアを使ってソーラーパネルを固定しています。
innoのルーフキャリアが定番ですね。
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チャージコントローラー
この聞きなれないチャージコントローラーという道具、実はソーラーパネル充電をするときには必須のアイテムです。ソーラー放充電コントローラーとも呼ばれます。
チャージコントローラーを使う一番の目的はソーラーパネルからサブバッテリーへの過充電(100%充電になったあと充電し続けるの)を防ぐことです。
満充電になっても充電し続けるとサブバッテリーの寿命が減ってしまうためそれの対策になります。
また色々な充電モードがあり、満充電になったあと放電(使ってなくても減る電力)した分だけ弱い電力で充電モードなどがあり、チャージコントローラーが電圧を認識し制御してくれます。
制御可能なアンペア数がチャージコントローラーごとに決まっていてソーラーパネルとサブバッテリーの性能から決めていくことになります。
またチャージコントローラーには大きく2種類のものがあります。
PWM制御方式
ぼくが使っているものもこのタイプ。パルス制御方式とも呼ばれます。
安価で1000円~数千円程度で買えるのが特徴です。
ソーラーパネルからくる電力の約70%ほどを電力に変換してくれるというもので、100Wのソーラーパネルを使っていても最大で70Wほどの発電力になります。これを変換効率70%と言います。
ソーラーパネルを1枚と認識し、パネルに少しでも影がかかると発電率が落ちてきます。
MPPT制御方式
最大電力点追従制御方式と呼ばれます。
名前の時点で強そうなこのチャージコントローラーはPWM方式に比べ高価になり、1万~数万程度になります。
高い金額に目が行ってしまいますが性能を聞いてびっくり、変換効率97~99%です。
100Wのソーラーパネルを使うと97~99W発電してくれるわけです。圧倒的性能です!
またソーラーパネルのセルと言いますが、区切られた一つ一つの黒いブロックを個別で認識してくれるため少しでも日が当たれば発電してくれます。レビューなどを見ると雨の日でも多少発電してくれるようです。
PWM方式に比べ、2倍ほどの発電を実感できる、らしいです。
ソーラーパネルの量が多かったり、長期的に見るとパネルの枚数増やすよりもMPPT方式にしてしまうほうがお得なのでは、と思っております。
RENOGYのMPPTチャージコントローラー導入しました!
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サブバッテリー
ソーラーパネルで発電した電気を蓄電してくれるのがこのサブバッテリーです。
リチウムイオン電池を使ったサブバッテリーもありますが、ここでは鉛ディープサイクルバッテリーについて書いていきます。
サブバッテリーはややこしくまだわからない部分が多いというのが正直なところです。
サブバッテリーの容量は〇Ah(アンペアアワー)で表記されますが、大きいものだと115Ahや105Ahです。
個人的にはどうせ積むならこのクラスの容量のものを積んだほうがいいと思ってます。
そしてメーカー選びですが、あまり多くはありません。
ぼくは105Ahと決めた時点で「G&YuのSMF27MS-730」か「ACDelcoのM27MF」の2択でした。
そして発電時に出る水素を外に出すチューブをつけれるのがG&Yuのサブバッテリーだったのでそちらを購入したという流れです。
使い方は不確かな部分が多く、自分の経験で得た知識が少ないためあまり書かないでおきます。
電圧減ってきたら使わない、放電させない。そんなところです。
ただソーラーパネルなら自然放電の心配が少ないのがいいところですね。
インバーター
12Vサブバッテリーをそのままでは使えないので、100Vの家庭用コンセントの電圧に変えてくれるのがインバーターです。
インバーター選びのポイントは2つ、「正弦波」と「定格出力」です。
正弦波
インバーターには正弦波や短形波という表記があります。
画像で見たままですが、AC100Vの家庭用コンセントから出てくる電気は滑らかな電気ですが、短形波のインバーターを使うとカクついた電気が出てきます。
そのためすべてではないですが、使えない家電やパソコンなどにダメージを与えることになります。
調べて短形波でも大丈夫と分かった方なら大丈夫ですが、初めての方や迷うような方は正弦波を選んだほうがいいと思います。
ちなみに疑似正弦波や修正正弦波などの怪しい名前は短形波、正弦波や純正弦波と書かれているものは正弦波です。
定格出力
インバーターごとのサブバッテリーから一度に電気を取り出し使える電力が定格出力です。
400Wや800W、1000W等と表記されているのが定格出力ですね。
選び方としては自分の使おうと思っているものの出力を調べるところからになります。
ちなみにぼくはノートパソコンが100W、USB充電系が50W、程度なので合計150Wです。
計算上は150Wのインバーターで動きますが、ギリギリの出力で使うのはよくないということで、最大でも8割程度の出力を見ておきたいです。なので200Wのインバーターがあれば8割の160W使えるので十分です。
ただ今後使うものが増えるかもしれないのでぼくは多めな400Wのインバーターを購入しました。
迷ったら少し多めが間違いないです。値段は上がりますが。
消費電力は熱を発生させるようなものは比較的電力が高いです。電気ストーブや湯沸かしポット、炊飯器、ドライヤーなどです。そのようなものを使う方はインバーターの性能も上げていく必要があります。
また、インバーターには瞬間最大出力という性能もあります。
電気ドリルや扇風機などは起動時に数倍の電力を消費します。例えば定格100Wの電気ドリルでもつける瞬間は300W必要だったりします。そんな時に200Wのインバーターでは動きませんが、定格出力200W瞬間最大出力400Wのインバーターなら使うことができる。という性能です。
使うものによりまちまちなので、自分の使いたいものの消費電力を調べてみるといいです。
電線
道具をそろえてあとはつなぐだけ、と思った時に割と大変になるのが繋ぐのに使う電線です。
KIV線という電線を使うのですが、ソーラーパネルとチャージコントローラーの間、チャージコントローラーとサブバッテリーの間、サブバッテリーとインバーターの間、で3カ所に必要になります。
さらに赤い線のプラスと黒い線のマイナスが1カ所に2本必要なので3か所合計6本のKIV線が必要になります。
KIV線には規格があり、使う電流(アンペア)に対して余裕を持たせて選んでいきます。KIV線の単位は切断面の面積で㎟なのですがSQと言います。
1.25SQで19A、2SQで27A、3.5SQで37A、5.5SQで49Aが許容電流となってます。
たとえばチャージコントローラーとサブバッテリーの間でぼくの場合です。
200wのソーラーパネルで12Vのサブバッテリーに出力する場合、最大200W÷12V=16.6Aの電流が流れます。1.25SQでも19Aなので大丈夫なのですが、倍くらいの余裕を持たせて3.5SQあってもいいかなというところですね。
3か所6本同じ太さにするのもいいですが、適切な太さにしたほうがかさばらず楽です。
KIV線はホームセンターなら1メートルごとに量り売りをしていて希望の長さを買うことができますが、後で紹介する端子の接続など自分でやるのは心配な方は完成品の購入が楽ですよ。
電線に使う金具
同線を用意したら使う端子は3つです。
MC4コネクタ
ソーラーパネルの説明でも出てきましたが、ソーラーパネルとチャージコントローラーの間に使うのがMC4コネクタというソーラーパネル用防水の金具です。
金具とKIV線を別に買ってもいいのですが、金具単品売りを見つけれなかったのと、1つあればいいので完成品を買っちゃったほうが楽だったりします。
長い分にはチャージコントローラー側を自分でカットすれば短くなりますし、収納スペースに余裕があるなら切らなくてもいいです。
ソーラーパネルを2枚以上載せる場合は並列用のコネクタも必要になります。
丸形圧着端子
チャージコントローラーとサブバッテリーや、インバーターとサブバッテリーをつなぐときに使うのがこの丸形圧着端子。ホームセンターで探してるうちに名前覚えました。
電線をバッテリーと繋ぎ安くするもので、ねじで締めこむことができるようになるので間違って外れる心配がなくなります。なくてもいけますけど、これはあったほうがいいです。
丸形圧着端子の穴の大きさや差し込み口などには規格があります。差し込み口はKIV線のSQでわかります。
穴の大きさは、サブバッテリーのプラスとマイナスでねじの直径が違い、大きいほうを基準に選んでいきます。
またインバーターの接続でもこの端子を使うのですが、インバーターはねじの直径が小さく、サブバッテリーと同じ端子が使えなくて、結局、丸形圧着端子2つ買いました。名前も覚えるわけです。
あったらうれしい棒型圧着端子
これはなくてもできますし、ホームセンターにおいてなかったのでぼくは使ってませんが、あったらうれしい便利なやつ。そう、棒型圧着端子です。
チャージコントローラーと電線をつなぐときに6つ開いてる穴はねじが中についています。下から電線を差し込み、ねじで挟み込むという構造になっています。
電線をねじって突っ込めばそれでも抑えることができるのですが、4本もあるので上手くやらないと抜けてくるわけです。
そんなときに棒型圧着端子があるとまるでスノーピークのソリッドステークを打ち込んだ時のようなバチ効きしてくれるわけです。ほしいぜ棒型圧着端子!いかすぜ!
圧着工具
圧着端子と電線を固定する工具です。ぼくは自宅にあったので、買わずに済みました。
頻繁に使うものでもないですし安くもないので、持ってる知人を探したり、レンタル可能なホームセンターを探すとお得です!
おまけでほしいモノ
電流計
ソーラーパネルの発電量がわかる電流計です。
これをソーラーパネルとチャージコントローラーの間に設置すると今どのくらい発電しているのか、ということがわかります。
電圧計
サブバッテリーの電圧を測り、大体何%あるのかを見ることができる電圧計。
サブバッテリーの管理がしやすくなるためあると嬉しいです!
電力量計測器
コンセントにつなぐと今使っている電力量(ワット)を表示してくれます。
スマホの充電やパソコン、冷蔵庫やテレビの消費電力が簡単にわかります。
車にあったらうれしいですが、むしろこれを自宅に導入すると節電を意識してエコになる道具です。
選んでいく順番
人によって必要な道具のグレードが変わってきます。ただ電流や充電量である程度絞られてくるので決めやすい道具の選ぶ順番を紹介。
まずサブバッテリーを決めちゃう
サブバッテリーは105Ahか115Ahでいいです。悩んでも大体105Ahになるので容量より使い方を悩んだほうが有意義です。
サブバッテリー積むなら大きくしましょう。もっと積みたいなら、105Ahを2台とかですね。重いけどがんばってください!
そしてソーラーパネル
軽自動車とワンボックスカーでは積めるソーラーパネルのサイズが変わります。
軽自動車なら形状にもよりますが、がんばって300W~400Wではないかと思います。大きい車ならもっとたくさん積めますね!
ルーフキャリアを使っての車と設置もできるかも先に確認しておくと失敗がないです。
メーカーで金額やサイズ変わってきます。安ければいいってものでもないのでレビューを見たり、スペックみたり、しっかりと悩んで選びましょう!
並列直列でVやAが変わってくるので枚数増えると計算大変なので注意ですよ。
パネルに対応したコントローラーを
次はソーラーパネルに応じた放電電流のチャージコントローラーを選びます。
積むソーラーパネルのW数/12Vで流れる電流がわかります。
400Wなら400W/12V=33.3A なので、40Aのチャージコントローラーが必要になります。
そして400W積むなら最初からMPPT方式のチャージコントローラーでもいいかなと思いますが、100W200Wなら初めはPWM方式のチャージコントローラーを使い、不満がでてきたらMPPT方式のチャージコントローラーに変える感じでいいと思います。
そしてインバーター
使い方で容量がかなり変わるのがインバーターです。
冬の暖房を使ったキャンプなのか、電子調理器を使った車中泊なのか、冷蔵庫を常に使うのか、スマホが充電できればいいのか。
環境で大きく変わるのでまずは最大どれくらいの電力(W)を使いたいのかを調べるところからです。
大電力を同時に使うわけではないのなら少し定格電流の低いインバーターにできます。
正弦波1000Wとかになると値段はどんどん上がっていくので、自分の使う家電をきちんと調べて購入しましょう。ただ迷ったらワングレード上のインバーターがいいです。
最後に電線を選んでいく
ソーラーパネルのW数で変わっていくKIV線の太さ。ですが大体3.5SQ前後になるかと思います。
大電流が流れるものなので、ギリギリよりは余裕を持った電線を選ぶと安心です。
電線をつないでしまえばあとは勝手に発電してくれるようになります。
ぼくのソーラーパネルシステムの配線
実際にぼくが使っている配線経路と車内のどこを配線を通しているのか、というより実践的な写真と図で合わせて紹介している記事も書いています。
人に見せるモノではないからこそ、思い切りがよく作り込んでいけると思います。
こちらの記事も合わせてどうぞ。
まとめ
ソーラーパネルは必要なものも多く、それなりの知識も必要で導入まで結構大変です。
しかし、一度設置してしまえばあとはキャンプや車中泊で自由に電気を使うことができる非常に便利です。
必要ない人には必要ないものですが、アウトドアをされる方なら重宝するはずです。屋外で電気がなく困ったことのある方は、一度検討してみてください!
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