こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
寝袋の選び方、からもう一歩踏み込んだ話をしていきます。
夏も冬も1年を通してキャンプをしているぼくが使う寝袋は2つです。いくつかの寝袋を使ってきましたが、個人的には今の使いまわし方が理想的だと思っているので、年中キャンパーが2つの寝袋を使いまわして快適に過ごす方法を紹介していきます。
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2つの寝袋
現在メインで使っている寝袋は
・モンベル ダウンハガー800 ハーフレングス #3
・モンベル アルパインダウンハガー800 #1
この2つ。
さらにこの寝袋の使い分け方、どのような考えでこの2つになったかを書いていきます。
スリーシーズン用
ぼくが使っているスリーシーズンの寝袋はモンベルダウンハガー800ハーフレングス#3。
ヨーロピアンノームでのコンフォートが3度、リミットが-2度となっています。ただ上半身がないモデルなので、下半身を基準にした対応温度です。上半身はダウンなどを着込む必要があります。
一般的にスリーシーズンモデルと言われる春夏秋を想定した保温域の寝袋(ダウン量300g位)です。夏用モデルは(ダウン量150~200g)。
今までほぼ同グレードのイスカ エア280Xショートを使っていましたが、軽量化と使い勝手の向上を見込みハーフレングス#3に切り替えました。使用した感じも保温力もほぼ同じくらい。
ぼく自身の寒さ耐性では、このグレードの寝袋だと薄着で最低気温5度位、フリースなどを着て2度位、ダウン上下テントシューズで-2度位は寒さを感じずに寝ることができます。
最低気温マイナス3度位だと冬用を出すのも大変なのでスリーシーズン用で行ってしまうことが多いです。
そんな経験からスリーシーズン用ならコンフォートは余裕、リミットでも全然いける、という考えに至ってます。これがぼくの寝袋を選ぶ指標です。
この寝袋が使えるのは北海道の平地だと4月下旬~11月上旬位。山や高原のキャンプ場だともう少し短くなります、特に冷え込んだ日など最後は天気予報を見てどちらの寝袋にするか決めます。
そしてスリーシーズン用寝袋に入らなくていいような真夏の暖かい時期は寝袋なしです。防寒着のみやブランケットのみで対応しています。
他の似たグレードの寝袋はナンガUDDバッグ280DXや山渓×NANGAオーロラ280DX、タケモスリーピングバッグ3、モンベルダウンハガー800#3、AEGISMAX G1など800FP前後のダウンが300g前後封入されたモデルが同じ保温域で春夏秋のスリーシーズン対応寝袋です。
前まで使ってたのがISUKA Air280X 800FPダウン280g封入、対応温度2度。
エアプラスにモデルチェンジしてます。
AEGISMAX G1、コンフォート3度、リミット-2度。
冬用
冬用にはモンベルアルパインダウンハガー800#1を使っています。ヨーロピアンノームで対応温度はコンフォート-4度、リミット-10度です。
冬用と一言でいうのは良くないのですが、ぼくは0度以下対応モデルが晩秋冬早春用(ダウン量600g位)、-10以下対応が真冬用(ダウン量750g位)、-15度以下対応モデルを厳冬期用(ダウン量900g位)という認識です。
ダウンハガー800#1相当の寝袋は、ナンガUDDバッグ630DX、山渓×NANGAオーロラ600DX、イスカエア600EX、タケモスリーピングバッグ7、AEGISMAXのG3などが同じ保温力帯です。
ぼくは最低気温が0度を下回るような時期からこの寝袋を使うようになります。基本的には積雪期で11月~4月くらいです。
このグレードの寝袋に入るときは薄着ということは少なく、最低でもフリース程度は着ています。
その服装で-10度位までは寒さを感じることはなく、-15度位ならダウン上下を着込むようにします。シュラフカバーやテントシューズ、湯たんぽなどを使って、今まで最低は-24度までは寝ることができました。
それ以下の寒さは北海道でも珍しいためまだ遭遇してないです。
冬場は特に防寒着も多くなり、保温するための道具が増えていること、マイナス10度以下なら寒いぞ、という精神的に気合いが入っていることもありヨーロピアンノームのリミット以下の温度でも寝れる場合が多いという印象があります。
ナンガUDD630、770FP630g封入で1045gの撥水ダウン使用でシュラフカバー不要モデル
AEGISMAX G3。
800FPダウン952g封入で1294g。コンフォート-8℃、リミット‐15℃と保温力高め。
寝袋グレードのイメージ
リミット温度と重量で作ったチャートからの寝袋の保温力帯のイメージです。
隣り合うスリーシーズン用と秋春用では用途が被りやすく、使い分けが手間です。
少し離れたスリーシーズン用と冬用では使い分けがしやすく、対応範囲も増え、少ない寝袋の数できることが増えます。
住んでいる地域、行くキャンプ場で選び方は異なってきます。自分に合う寝袋の保温帯を選べるようになれるのがベストです。
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寝袋の保温力アップ作戦
寝袋は筒状というシンプルな構造なので中で保温力をアップさせやすいです。
別記事で細かく書いてますが、厚着をして寝る、湯たんぽを入れる、テントシューズを履く、ザックに足を入れたり、エマージェンシーシートで包んだり、寝袋に寝袋を入れるなど保温力アップはいくらでもすることができます。
寝袋だけで1年の気温に対応しようとすると真夏用、スリーシーズン用、冬用、厳冬期用と寝袋の数がどんどん増えてしまいます。寝袋の数が増えるほどに洗濯などの手入れの手間やどれを使うか悩むという手間がかかってしまいます。
寝袋は工夫次第で多少の暑いや寒いといった気温の変化に対応しやすいです。そのため寝袋は2つに絞り、微妙な温度変化には保温力アップの工夫で対応するのが2つの寝袋で1年を過ごすための方法です。
テントシューズは真夏以外で冬はもちろん、秋や春も使えかなり便利ですよ。新しい寝袋を買うよりもコスパが良いです。
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寝袋に対する考え方
ぼくの選び方
スリーシーズン用寝袋や冬用寝袋といってもダウンや化学繊維綿と言った中綿の違いから始まり、メーカーも多く、同じメーカーの同じ保温力の中にもさらにモデルが多く選ぶのは本当に大変です。
ぼくはバックパックキャンプで使う、登山のテント泊でも使う、軽量でコンパクトながら暖かいものがいい、という用途です。
そのためまず中綿はダウンの寝袋になります。化学繊維綿は重く、かさばるのでバックパックで持ち運ぶには厳しいです。ファイントラックのポリゴンネストなどもありますが、まだ信頼性が低く金額も高いため手が出しにくいです。
ちなみに自宅で寝る用には化繊のスリーシーズン用を使っています。
メーカーにこだわりはないですが、冬の登山を想定すると安価なものは不安があります。そのため寝袋国産三大メーカーであるイスカ・ナンガ・モンベルから選んでいます。
初めに買ったのがイスカのエア280Xショートでした。保温力、寝心地、使い勝手など不満なく、満足のいく寝袋でした。
次に冬用をイスカ以外にしようと思い、モンベルのダウンハガー800#1を購入。モンベルの寝袋はストレッチ性があり寝やすく保温力も高く、ジッパーが噛みやすいくらいの不満しかなかったです。
最近購入したモンベルのダウンハガー800ハーフレングス#3は寝るときにジッパーの開閉が必要なく、軽量性重視なモデルが欲しかったぼくには相性がかなりいいです。
ナンガは知り合いのもので何度か寝たことがありますが、立体的な構造でフィット感がよかったです。そして濡れに強いモデルが多く、永久保証や完全国産の安心感があります。ただ少し重い印象があります。
モデル次第ですが、個人的にナンガは山よりはキャンプ向き。
今後購入するなら三大メーカーのものか、中国製ですが評価が高く安価なAEGISMAXやNaturehikeのものになるかなと思っています。
使ってみたいのはニーモやシートゥサミット、マウンテニアリング等ですが高いんですよね。
寝袋のコスパ
寝袋って高いですよね、特にダウンはすごい高い。でも使用頻度と使用年数で考えてみてください。
寝袋の寿命はダウンで10年ほど、化繊だと20年以上と言われています。使い方や使用頻度で変わってきますが。寝袋はキャンプのたびに使うものです。たとえば3万円の寝袋でも10年使うことを考えるとどうでしょう?
個人的には1万円の椅子や2万円のタープ、5万円のテント、ギアだけでなく2年で履き替える1万円の靴、1年しか着ない1万円の服などを考えると3万円で10年使える寝袋のコスパは悪くないんじゃないかなと思います。
もちろん1万円で買えるならそちらのほうが嬉しいですが、1万円でもしかしたら寒いよりも3万円で永久保証の寝袋が買えるなら安心感と快適な寝心地を考えるとそこまで高いものではないように思えてしまいます。
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理想の寝袋は人によって違う
アウトドアショップで働いていた時やネットでの印象だと、オススメの寝袋を教えて、GWに使える寝袋を探してる、冬キャンプしたいけど寝袋どれがいい、などという要望で探している人がとても多いです。寝袋を探している人に知っておいてほしいのは寝袋は使う人によって使える温度帯は変わるということです。
一般に男性よりも女性のほうが寒さを感じやすく、また筋肉量や体格によって同じ性別でも大きく寒さの感じ方は変わります。
また薄着で寝るから寝袋のグレードをあげるか、厚着してもいいから軽いモデルにしたいのか、寝袋を二重で使うのは有りか、テントシューズなどの部位保温アイテムは使うのか、といった自分が寝袋の中で寝る格好も考えてもらいたいです。
そこまで悩んでから寝袋選びで一番最初に選ぶのはどの時期に使うのか、二番目に中綿素材(ダウンか化繊か)ということです。ここまでは最低限の寝袋の知識と自分の予算があれば決めることができます。
そこから寝袋のメーカー選び、モデル選びが始まります。この段階でようやく人に相談するという手段に頼るべきだと思います。
たとえば30代男性で寒いのは嫌だという人で「関東周辺で冬は使わないので5~10月にキャンプをしたい。車移動だから化繊綿でGWや10月の寒い日はダウン上下着て寝ようと思っているんだけど、予算は2万円以下でオススメの寝袋は何かな?」というように言われればオススメの寝袋を紹介しやすいです。
5月10月といった寒い時期も積極的にキャンプをするならイスカのアルファライト500やモンベルのバロウバッグ#3ですし、寒い時期はたまーにだと思う、ならイスカのアルファライト300やモンベルのバロウバッグ#5程度のグレードになるでしょう。
その人の耐寒温度によって寝袋選びは大きく変わります。ぼくはモンベルの#3(ダウン300g相当)と#1(ダウン600g相当)ですが、寒がりな人ならダウン450g相当のスリーシーズンモデルとダウン700~900g相当の冬用モデルになるでしょう。
寝袋は環境は体調、様々な要因で寒さの感じ方は変わります。まずは自分の寒さ耐性や寝る格好を知ることが寝袋選びの近道になります。
そして大は小を兼ねるように迷ったら1ランク上の保温力の寝袋を買うのは間違いのない選択です。
マットの重要性も気にしたい
最後にマットの重要性も話しておこうと思います。
「冬キャンプ用にNANGAのオーロラ900買いました!」みたいな人でもマットはサーマレストのZライトソルとコットという人は割と多いです。
寝袋のグレードが高いので冬でも寝れるでしょうが、せっかく暖かい寝袋を買ったのならマットのグレードも少し上げるべきだと思ってしまいます。
寝袋は体の上に乗る部分は膨らみやすく保温力を発揮しやすいですが、寝袋の背中側(特にダウン寝袋)は体重でつぶされてしまい、入ってる中綿分の保温力が十分に発揮することができません。
そのため背中側の断熱、保温を考えるとマットを暖かいものにする必要があるということです。
後述してますが、冬に使うならR値の高いマットを用意することをオススメします。またはマットを二重ですね。エアタイプとクローズドセルタイプのマットを重ねる使い方が使いやすく便利です。
ぼくは夏用のインフレータブルと夏用のクローズドセルで年中回しています。冬は二重です。
年間を通して考えるもクローズドセルマットは一枚あると便利です。
そして夏用エアマットと冬用エアマットの3枚あれば困ることはないでしょう。
つまりぼくがこれから買い足すなら冬に単体で使える、断熱材入りの軽いエアマットとなるのですね。
R値
表記してないメーカーも多いですが、マットの断熱力はR値という単位で表されます。
R値(R-value)はThermal Resistance Valueのことで断熱力の高さを表しています。暖かさではなく、冷気や暖気を遮る力です。R値が高いほど断熱力が高くなり、より寒さに強いマットになります。
参考程度ですが、R値2.5位までは夏用、2.6~4でスリーシーズン用、4以上だと冬用と言われています。
ZライトソルはR値2.6です。銀面もあり断熱力も高いですが、冬に単体では寒いですね。そこにサーマレストのR値2.0のネオエアーウーバーライトを重ねて使うと、なんとR値4.6相当の断熱力になります。R値は足し算で増えていきます。
単体でR値4.6のマットと同じかと言われれば微妙に変わりますが、目安にはしやすいです。
寝袋の性能を存分に生かすためにはマットも重要ということです。ちなみに夏にR値の高い冬用のマットを使うとすごく暑くなります。
別記事で細かくR値のこと、新旧規格の違いを書いてます。
イナーシャオゾンで有名なクライミットの断熱材入り冬用エアマット、R値4.4の冬用でありながら値段の安さが魅力。
ニーモのテンサー、アルミフィルム入りでR値は記載がないですが、厚さ8cmあり対応温度2~7度。ですが冬も十分使えるスペックかと思います。
使った人の評価は軒並み高いシートゥサミットのエアマット、中空の中綿素材入りで厚さ5cmR値3.3です。
R値5.0、JRGEARのプリマロフト入りエアマット。
まとめ
寝袋を2つに絞って1年を快適にキャンプをするためのノウハウでした。
まずは自分のキャンプスタイルや自分の耐寒温度、といった自分のことを考えるところからです。自分に合った寝袋は自分でしか見つけることはできません。
どの温度帯かは別に寝袋を2つで事足らすのはとても快適なキャンパー生活になりますよ!参考にしてみてください。
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