こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
夏の終わり。
それは秋の始まりであり、冬への準備期間であり、各社が秋冬カタログを出す時期。
モンベル、ファイントラック、ナンガ、キーンとカタログと新商品は止まりません。
今回も今回とて、モンベルの2023-24秋冬ウェアカタログを読んで新商品を紹介していきます。
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モンベルのカタログ
年会費1500円のモンベルクラブ会員になるとカタログが自宅へ配送される特典が付きます。
2月末に、年間ギアカタログと春夏ウェアカタログの2冊。
8月末に、秋冬ウェアカタログの計3冊が届きます。
カタログが届く少し前にフレンドフェアというイベントが開催されます。
セールの無いモンベルでは珍しい型落ち品や訳あり品が販売され、このイベント時に型落ちモデルを見て、新商品を先読みする方法を確立しました。詳細は別記事で。
オールウェザー・フットウェア等ジャンルごとにカタログから抜粋したPDFが公式サイトで見ることもできます。
このPDFは冊子として店頭で配布されているため、紙でしっかり読みたい人はお店でもらってくるといいでしょう。
公式サイトからPDFか、店頭の冊子か無料でカタログが読みたい人はこのどちらかで読めます。
2023-24秋冬ウェアカタログ
表紙は凍った枝木が溶けてできた水玉に反射した写真。
石川県と富山県にまたがる医王山(いおうぜん)で撮影されたようです。
カタログ表紙は山や絶景のガツーン系と、草木や雪に注目したしっとり系があるんですが、その配分も調整されてるような気がします。どうなんでしょうね。
ここ数年、簡素化されて悲しいモンベルカタログで、ページ数は昨年と変わらず111ページ。
あまりの薄さに同梱冊子の「OUTWARDだけか?」と勘違いするほど。
←が2022-23秋冬カタログ、→が今季2023-24秋冬カタログ。
ページ数は増えずともページが少しだけ、ほんの少しだけ見やすく編成されてる箇所が出てきました。
1ページに12製品が敷き詰められた状態から、仕切りや配置が工夫されて少しだけ見やすくなってます。
カタログ発送停止
年々薄くなるモンベルカタログの発送を停止する方法。
会員カードの特典が多すぎてそれぞれの位置がわかりにくくなってしまう罠がありました。
という手順でカタログを停止できます。
カタログの受け取り住所やメルマガや会員自動更新もここから変更できます。
入荷情報
新商品は次の3つの状態になってます。
・入荷時期未定
→文字通り未定。
ページ下部の「入荷通知を受け取る」で設定すると入荷をメールで知ることができます。
・入荷待ち(受付可)
→予約として注文可能。
実物を見てから購入したい人は入荷通知を受け取るにしてもいいでしょう。
・在庫あり
→注文可能。
「直営店在庫状況を見る」でどこの店舗に在庫があるかを確認できます。
新商品でも入荷時期は異なるので気になるモノは個別にチェックしましょう。
気になる製品はまとめて入荷通知を受け取るにしておくのが安心です。
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値上げ
売り手も買い手も、日本中の人が厳しいわけであまり言及したくないわけですが、少なくない値上げがされています。
他社もですがモンベルでよく見かける値上げ方法として、大きな変化は無くモデルチェンジして値上げ、があります。
例えば、アルパインサーモボトルは蓋が変更し、保護ゴムが無くなって3,850円→4,400円であったり。
スペリオダウンパーカは大きな変更点無さそうも、17,490円→19,800円のように。
製品名が変わっていたり、製品名そのままだったりと差はあるものの大きな変化なしでの値上げです。
想像するに、モデルチェンジで値上げのほうがそのまま値上げよりも印象が良いからでしょう。
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新商品
気になる新商品をチェックしていきます。
全商品一覧は公式サイトからどうぞ。
記事中の製品画像下にある「出典:mont-bell」に商品ページへのリンクを埋め込んでます。
チタンアルパインサーモボトル
今回一番気になる大物はアルパインサーモボトルのリニューアルとチタン0.5Lの登場です。
朝入れたコーヒーをお昼に飲もうと思ったら暑すぎて飲めない、前日夜に入れたお湯で翌日昼にカップ麺を作れる、そんな高保温保冷力ボトルです。
フタの形状が変わり、上下の保護プロテクターが別売りになった2点が変更点で、結果的に数十グラム軽量化されました。
おそらくですが、旧モデルの底プロテクターを外して、新しいキャップに変えたら新モデルと全く同じはず?
元々サーモス山専ボトルよりも、軽く安価で保温力の高かったアルパインサーモボトルがさらにアップグレードされたわけです。
ベストバイ山用保温ボトルと言って間違いないでしょう。
新モデル | 旧モデル | 新モデル | 新モデル | 旧モデル | 新モデル | 旧モデル | 新モデル | 旧モデル | |
0.35L | 0.35L | チタン0.5L | 0.5L | 0.5L | 0.75L | 0.75L | 0.9L | 0.9L | |
重量 | 220g | 240g | 200g | 240g | 265g | 320g | 360g | 355g | 380g |
金額 | ¥4,180 | ¥3,300 | ¥7,370 | ¥4,400 | ¥3,850 | ¥5,280 | ¥4,400 | ¥5,720 | ¥4,950 |
サイズ(㎝) | Φ6.8×17.9 | Φ7×18.5 | Φ6.8×22.5 | Φ6.8×22.5 | Φ7×24 | Φ7.6×25.5 | Φ7.9×26.3 | Φ7.6×29.1 | Φ7.9×30 |
保温 (95℃から6時間後) |
74℃以上 | 74℃以上 | 70℃以上 | 78℃以上 | 78℃以上 | 80℃以上 | 80℃以上 | 81℃以上 | 81℃以上 |
保冷 (4℃から6時間後) |
10℃以下 | 10℃以下 | 10℃以下 | 8℃以下 | 8℃以下 | 8℃以下 | 8℃以下 | 7℃以下 | 7℃以下 |
新旧の比較表を作りました。
少し見にくいですが、同じ容量を左右で比べられます。
蓋が変わり、プロテクター別になったことで、軽量化と小型化されてます。
特に底プロテクターは外れやすく、バックパックへのだし入れで外れるものだったので無しでいいなら無しが嬉しいです。すぐ取れるからそもそもつけてませんし。
それに旧モデルで上下プロテクターを外すと20-30g前後軽くなるため、買い替えるほどの価値はありません。純正でプロテクターを排除、別売りにしたという認識です。
ちなみに旧0.5Lは上下プロテクターを外すと実測-25gで240gであり、新ボトルと同重量だったりします。
蓋はグリップしやすい溝が付いて、プロテクターが必要無くなったのでしょう。保護より滑り止めの役割が大きかったと感じてます。
蓋のみで販売しているため旧モデルから蓋だけ交換も可能。
新モデル | 新モデル | 旧モデル | |
チタン0.5L | 0.5L | 0.5L | |
重量 | 200g | 240g | 265g |
金額 | ¥7,370 | ¥4,400 | ¥3,850 |
サイズ(㎝) | Φ6.8×22.5 | Φ6.8×22.5 | Φ7×24 |
保温 | 70℃以上 | 78℃以上 | 78℃以上 |
保冷 | 10℃以下 | 8℃以下 | 8℃以下 |
注目のチタンアルパインサーモボトル0.5Lを新旧モデルと比較。
まず重量。わずか200gで新モデルから-40g、旧モデルから-65gという驚異的な軽量化。
チタンで性能は低下しており、保温保冷力は0.35Lモデル以下。
性能度外視で軽さに振ったモデルというわけです。
もちろん金額も上がって新モデルの+3000円です。
悩ましい選び分けですが、朝お湯を入れて短時間の日帰り登山でカップ麺、冬山で飲むためのお湯や飲み物を入れる、夏場に冷たい飲み物を入れるならチタンアルパインサーモボトル。
お湯を入れた後の行動時間が長い登山などでカップ麵を作るお湯を持ち運ぶなら保温力の高いノーマルアルパインサーモボトルが良さそう。
という用途からの選び分けが良さそうです。
メインはカップ麺のお湯持ち運び、冬は飲むお湯を入れてるぼく的にはノーマルのほうが都合が良さそうだと思ってます。
“チタン”製保温ボトルの比較もしてみましょう。
アルパインサーモボトル的には500mlどころか、350mlよりも保温力の低いチタンアルパインサーモボトルでしたが、他社と比べると金額、重量、保温力のバランスがトップでした。
ベストバイ保温ボトルはアルパインサーモボトルであり、ベストバイチタン保温ボトルもチタンアルパインサーモボトルというわけです。やったぜ。
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クリマバリアパーカ
新しい秋冬用ソフトシェル、クリマバリアパーカ。
モンベルの独自素材クリマバリアを採用したソフトシェルです。クリマバリアは防風透湿メンブレンを挟んだ3レイヤー生地で、劣化ゴアウィンドストッパーという感じです。
防水性はないモノの簡単に浸水はしにくく、高い防風性を得られると体感しています。
クリマバリアメンブレンを使った似たグレードのパウダーシェットパーカは耐風性保温力がもっと上。クリマバリアパーカはストレッチ性がより高く登山向きとのこと。
ソフトシェル好きとしてかなり気になるので、店頭に並んだら試着に行きたいウェアNo1です。
フォールラインパック
バックカントリー用のバックパック、フォールラインパック15・22・33・40L。
ランドナーパックから総モデルチェンジしました。
生地が210D→100Dになったにも関わらず重量はアップ。他にも細部が画像で見比べても少し変わってます。
ぱっと見垢ぬけたデザインで結構変わったなーと思いましたが、見比べると名前が変わるほどは変わってない気がします。
それでもオレンジベースに青ファスナーや、紺ベースにオレンジファスナーのダサさが無くなって、大きなロゴプリントが無くなっただけで印象が大きく変わってるのでしょう。
アルパインスノーシュー56
モンベルのスノーシューと言えば北米アトラスですが、ついにモンベルブランドでちゃんとしたスノーシューが登場しました。
カジタックススノーシュー56などがありましたが浮力の低い変わり種でした。
度々言ってますがモンベルは全商品を自社品で賄おうとしてる節があるのを感じます。
アトラス レンジシリーズを模したOEMっぽいですが、金額的に自社製造なのかしら。性能的にはバンドやクランポンを簡素化した廉価版なのでしょう。昨今のスノーシュー事情的にバンド2本固定の構造は古いシステム。
それでもレンジシリーズ最安レンジBC22が4.8万円なのに、アルパインスノーシュー56が約2万円なのは破格のコスパ。
ヒールリフトも付いてますし、セット1640gと軽めで、スノーシューの性能を重視してゴリゴリ山を登る人以外はこのスノーシュー一択なのではレベル。かなり人気が出そうです。
惜しむらくは、ほぼ全てのスノーシューがインチ表記製品名の中、“56”とセンチ表記なのがモンベルらしすぎるとこでしょうか。56cm=22インチ。
山岳用として最も人気で定番のMSR ライトニングアッセントの値上げは止まらず63,800円。
少しでも高い性能が求められるわけでもないスノーシューにおいて、それなりの性能、それなりの金額なアルパインスノーシューは求められてた製品と言えます。
2023-24シーズンのスノーシューを選ぶならこの辺り、という独断と偏見による比較表。
硬くクラスト(表面が凍結)した雪や、滑落のリスクが高い山でなければアルパインスノーシューで全く問題ないでしょう。
軽量なヘリウムBCは耐久性の低さ、下りが滑りやすさ、トラバース性能が低めの軽さと安さが魅力。
ぼくの履いてるTSL HIGHLANDER instinctは全周BOAで締めこめる着脱しやすく、歩きやすいモデルですが浮力の低さが気になります。
用途と行く山域次第の一長一短であることを認識したうえで選びましょう。
クイックフィットワカン
似たワカン。
パーツがスノーシューと同じです。
もっと前なら固定が楽そうでちょっといいかもと思えましたが、オクトスがマジックマウンテンとエキスパートオブジャパンに互換するラチェットバンドを出しているので魅力が薄れます。
ATLAS/アップランド
アトラスの新スノーシュー アップランド。
登山よりも平地や深雪歩き用なのでしょう。
ニセコや白馬の山に行った時にリフト終着点から少しハイクアップして登って滑る人達を見かけました。
そんな方たちが履いていたのはスノーシューよりも簡素な、そうこのアップランドのような簡素な道具を使っていました。そんなライトな用途にも適しているのだと思います。
Fozzils/スナップフォールド コーヒードリッパー
ボタンで留めて組み立てる折りたたみ皿を出しているフォッジルズ。まじ便利あの皿。
同じくボタン固定のコーヒードリッパーです。
最近の自分はコーヒーをスティックでしか入れず、ドリップしないマンですが、このドリッパーは刺さります。
その他モデルチェンジ
名前は変わらず何かが変わったモデルチェンジ品。
トレールアクションシリーズ
ヘタっては買い替えを繰り返して、全く同じ型番、色、サイズで3着購入したお気に入りのストレッチフリース。
胸元の裁縫パターン、胸ポケット形状も少し変わってます。サムホール(袖の親指を通す穴)も増えてますね。
大きな変化はない地味なマイナーチェンジです。
夏も後半戦で朝晩寒くなってきて、もうそろそろ出番が増えてきそうです。
U.L.ドームシェルター
軽量な自立式シングルウォールテント、ULドームシェルターがリニューアル。
以前の2018年モデルから5年ぶりのマイナーチェンジです。
素材的には15Dバリスティックエアライトナイロン→10Dバリスティックエアライトナイロンに一段かい薄くなりました。フロアは30Dのままです。
構造も変わっているようで画像からしかわかりませんが、ポールをテント内固定方式からノーマルなスリーブ式に変えたようです。
癖が少なく使いやすくなっていそうです。
23U.L.ドームシェルター1 | 18U.L.ドームシェルター1 | |
素材 | 本体:10Dナイロン フロア:30Dナイロン |
本体:15Dナイロン フロア:30Dナイロン |
重量 | 716g(748g) | 742g(775g) |
金額 | ¥52,800 | セット:¥42,350 本体:¥32,010 ポール:¥10,340 |
新旧比較。わかりやすく現行を23と表記。
生地の分だけ26g軽量化されました。
18モデルは定価39,600円でしたが、現在は本体とポールが別売りでセット42,350円です。
アンブレラ系
軽く、小さく、強く、細かい修理やパーツが販売されているモンベルの傘。
アウトドアをしないけど使ってる人も見かけます。
UL人気の流れで登山で傘を持ち歩く人も増えてきてます。
サンブロック系とリフレックとカモワッチは変化なし。
他モデルはトラベルとトレッキングで名前が統一されて種類がわかりやすくなりました。最近はウェア系でも似た統一がされてました。
製品名のあとの数字は骨長のこと。
変更スペック | 新モデル | 旧モデル |
新モデル ロング収納長71cm 20D |
O.D.アンブレラ 60 | × |
10D→20D 直径88→86.5cm |
トレッキングアンブレラ 50 | U.L. トレッキングアンブレラ |
直径98→95cm | トレッキングアンブレラ 55 | トレッキングアンブレラ |
直径104→103cm | トレッキングアンブレラ 60 | トレッキングアンブレラ L |
10D→20D 後ろ58→60cm |
ロングテイル トレッキングアンブレラ | ロングテイル トレッキングアンブレラ |
7D→10D | トラベルアンブレラ 50 | トラベルアンブレラ |
新モデル 10D |
トラベルアンブレラ 55 | × |
どれも大きな変化は無し、名前の変化が大きく、あとは生地やサイズが微妙に変わった程度ですね。
新作は長傘タイプのODアンブレラ60とトラベルアンブレラ55です。
まとめ
これは絶対買う!はありませんでしたが、チタンアルパインサーモボトルとアルパインスノーシューとクリマバリアパーカは特に気になる新商品でした。
次第に店頭に並び始めるのでぼちぼちモンベルに見にいきます。
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