こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
11月29日~12月1日の3日間で甲武信ヶ岳、金峰山、国師ヶ岳、瑞牆山を2泊のテント泊で縦走してきました。初日が寒波で極寒の中でのテント泊といきなり大変で、最終日は道路で登山口まで歩くというあまりされないルートです。
では2泊3日甲武信ヶ岳~瑞牆山の登山の話をしていきましょう。
写真多めですが、さらっと見ていってくださいね。
スポンサーリンク
初日(毛木平~大弛小屋テン場)
前日の夜から登山口駐車場である毛木平で車中泊入りしていました。
出発前で3台他の車がいましたが、途中会ったのは1組だけでした。まだ寝てたのかな。
上が外気温、下が車内温度。
そしてこれが出発前の朝の気温が-9℃。さっむ!
元々天気予報で極寒なのは知ってましたがいざ体感するとほんと寒い。急激に冷え込みました。
ちなみにマムートのトリオンプロ、50Lザックですが、パックウェイト11㎏+カメラで12㎏ちょいですね。三脚とレンズ絞って少し軽量化しました。行程が長いので軽くしました。
前半は千曲川の上流沿いの登山道です。雪はうっすら。
たださっむい。山の北側で太陽が当たらないのもあり、本当に寒かったです。
殺伐として森の中を歩いていきます。すごい静かですが、荒れた雰囲気の森です。
ナメ滝。沢用語で緩やかな一枚板の上を流れるところをナメといいます。凍り付いているのでナメッナメです。
頭上からだんだんと日の出が始まります。
早く日光浴びたい、さむい!って気持ちでペースがあがります。
そして千曲川源流。最初の一滴はここから始まります。
甲武信ヶ岳から流れ出した千曲川は長野県で犀川などと合流し、新潟県に入ると信濃川になり日本海に流れていきます。
信濃川は約367kmと日本一長い川なのです。素敵かよ。
稜線に出るとふっじさーん!とご対面。
形のキレイさと存在感、どこから見ても富士山なところがすごいですよね。
北海道民にはあまりなじみのない山なので、最近は見るたびに圧倒されてしまいます。
さらに登って甲武信ヶ岳。百名山です。
名前がかっこよくて甲斐の国っぽいです。
甲武信ヶ岳からの展望。
今日明日で歩くコースが一望ですが、奥のほうは雲かかってますね。
標高こそ2000mちょっとの山域ですが、長い。ひたすら長い。こんなに歩けるかなぁ。
甲武信ヶ岳~国師ヶ岳の間はずっとこんな感じのコースでアップダウンの繰り返し。
展望はほとんどなく、木が登山道に覆いかぶさっていて、木に積もった雪が体についていきます。
気温が低くさらさらの雪で濡れないのが幸いですが森の中で日差しがないためひたすら寒かったです。
コースは明瞭ですが、倒木がすごい多いです。
先日の台風19号のせいか、その前からか。雪とテント泊装備でくぐったりまたいだりが大変でした。
積雪は結構多くて、風はほとんどこないのですが、木が真っ白で完全に冬山です。
青空と白い雪と適度に緑で幻想的です。
定期的にご褒美な景色スポットがあります。
真ん中左の高い山が国師ヶ岳ですね。そこから少し落ちたところに小屋とテント場があります。遠すぎぃ。
雪の多さが素敵です。サイコーです!歩きやすいし、足の感触もいい。ただ寒い。
後ろコバがありアイゼンもつくのでサレワクロウGTXできましたが、保温材がない夏靴なので寒い。歩いていてもつま先がガンガン冷えます。
ショックだったのがプロトレックのWSD-F30というスマートウォッチを使っていますが、冬はウェアの脱ぎ着が多く腕じゃなくサコッシュにつけています。
それが原因か、途中電源が落ちてしまいました。充電切れかと思いケーブルを指すとエラーコード1003(温度低下で充電できません)と出てきました。
ポケットで温め充電するとついたのですが充電残量40%ほどあって、電池切れではないと思われます。
もしかするとサコッシュ付けのため温度が下がりすぎて電源が落ちたのかな?と思ってますが、どうなんでしょう。プロトレックは信頼度高かったのですがちょっと不安になってきました。今冬で色々試してみたいと思います。
そうしているうちに国師ヶ岳に到着。
日本三百名山で山梨百名山で花の百名山です。花、ないですけどね。
国師からは木道と階段で降りていきます。
人の雰囲気は一切なく、うさぎの足跡だけが雪の上に残っていました。
そして大弛小屋(おおだるみごや)!
すでに冬支度済みで無人でした。ただ冬季の避難小屋として中には入れたので小屋泊もできます。もちろんテント泊がしたいのでテント張りますけどね!
小屋の中に沢から引いた水場があります。
ワイルドすぎてすごい。青い杓子ですくうんですが、上手にしないと泥も入っちゃう。浄水器やフィルターほしいですね。
小屋の前を少し下るとテン場です。今回はTFSのLibra2です。インナーテントなし、フライとグラウンドシートで使いました。強風でなければ冬でも快適ですね。
ここ実は目の前を道路が走っていて大弛峠があり、マイカーで到達できる日本最高地点(2360m)の峠らしいです。ですがここもすでに冬季通行止め。
ぼく以外にはだれもいません。
今夜は-10℃以上になるようですが、ナルゲンはすでにカチカチ。蓋を開けるのも一苦労ですし、あけても凍り付いて水がでてきません。
ああ冬ってこんな感じだったなぁって懐かしい気持ちになります。
今シーズン初雪上テント泊!-10度位の模様。
そして人類は思い出した、凍って開かなくなるナルゲン、テントのジッパー、テント内でも外せない手袋、火力の上がらないガスバーナー、電源の飛ぶ電子機器、お湯の美味しさを。 pic.twitter.com/TaobKRnOnm— ぜつえん (@zetuenonly) 2019年11月29日
テントから100mほど歩くと電波があって、今シーズン初の雪上テント泊に思いを馳せてましたね。
今回の2泊3日の食事はこんな感じ。
初日夜、二日目朝晩、三日目朝の4食分でパスタ500gとパスタソース4つ。
食パン6枚切り2袋で12枚が行動食。
スティックカフェオレ4食分で8袋、写真にない味噌汁の素を4つです。
朝晩少し多めのパスタを食べ、お昼は行動食で済ませます。食材は変わっても縦走は基本こんな感じですね。
火器はジェットボイルフラッシュです。
だんだんと日が暮れてきます。テントかっけえ。
今回ランタンなしでヘッドライト2つ持ちできました。メインをペツルのアクティックコア、サブとランタン兼用でブラックダイヤモンドのストームです。
ヘッドライトはかなり故障率の低い道具ですが、長期縦走ならこんな運用もありかなという試しです。
取り外し可能なバッテリー搭載で充電で使え、電池でも使えるハイブリッドモデル。
軽く高光量でグローブでも使いやすいヘッドライトです。
ぼくが買ったのは一つ前のモデルですが明るさ以外は変わっていないようです。
数年前から使っているIP67の防水防塵のタフなやつ。頭につけてるのが重くてサブに降格しましたが、明るさ強度使い勝手に不満はなく、まだまだ現役です。
星も楽しめました。
マンフロットのミニ卓上三脚を持ってきていたのでローアングルオンリーですが十分ですね。
寒すぎて完全にテント白飛びしてるのはちょっと残念です。朝起きて写真見なおしたときに気づきましたよね。
スポンサーリンク
二日目(大弛小屋テン場~富士見平小屋テン場)
朝起きたらカチカチに凍り付いていました。寒かったもんねー。
あとチタンペグが凍り付いて抜けなくて蹴ってたら折れました。先っぽは救出不可能でした。すいません。
このペグすでに何本も折ってて強度低いです。軽くていいんですが、肉抜きされてる部分やヘッド部分が特に弱いですね。
柔らかい土の地面なら最高ですが、硬いところや雑に使うのには向きません。
二日目も晴天!
日が出てくると気温が上がってきて、一日目よりも展望も少し開けてます。コースも歩きやすい。
斜光の差し込んだケルン。
たくさんの登山者が積んだ思いと雪に埋まっていく姿に歴史を感じます。
突き抜けるような青空。サイコー!
こんな景色が見たくて冬山登ってるんですよね!
パノラマ写真で金峰山山頂。ここも百名山。
左に富士山から南アルプス、その後ろに中央アルプス、右に八ヶ岳が見えます。本当に豪華な景色!サイコーすぎて泡吹いちゃう!
ここからは下り基調なコースになっていきます。
金峰山過ぎたあたりからたくさんの登山者が登ってきていました。そういえば土曜日なんだ。
展望が開けて、岩場の雰囲気に変わっていきます。
開けた分、風が強く顔に当たって寒い。でも絶景。
大日小屋。あまり使われない場所のようですね。
標高下がっているのもありますが、雪が一気に少なくなります。
寂しいような、暖かくて嬉しいような複雑な気持ちです。
富士見平小屋到着!
ここは瑞牆山荘の駐車場から1時間弱で登ってこれるキャンプ気分でもこれる場所です。その分小屋も充実してます。
1000円払ってテントを張ります。
ちゅどーん!雪無いっ!!秋山になっちゃいました。
他にも5張りほどのテントがありました。
暖かいので寝袋を干します。
今朝少し結露してたまま収納してしまったので足元が湿ってました。
安価な中国製シュラフカバーを使ってますが、もう少ししっかりしたやつがほしいです。ゴアのやつがほしい。
テン場から1時間半ほどで瑞牆山にいけます。カメラとサコッシュだけ持ってサクっといきましょう。
はいどーん!瑞牆山山頂!ここも百名山。遠くに見えるのは八ヶ岳です。
今回の縦走で3座目の百名山です。バーゲンセールですね。
瑞牆山は結構な岩場で登りも急、鎖やはしごもあってスリリングです。ただ最近表妙義や岩櫃山登ったばかりのぼくには物足りない岩場でした。
ジェットボイルでパスタを作るのがあまり向いてなくて、水少な目パスタ半分だと下のほうしか浸からず水戻しができない+底がこびりつく、水少な目パスタ四等分だと水戻しができるけど底がこびりつくという残念な結果でした。
方法を色々模索してましたが、パスタは四等分がいいです。かなり短いですが、山ならいいかなとぼくは思います。
そして四等分パスタをジェットボイルの中でひたひたの水につけて水戻しパスタに、500mlかもう少し入れる程度でした。そして味噌汁の素でフィニッシュ!
湯切りなしで、味噌スープパスタになります。
寒い時期ならスープパスタは冷えにくく体を温めることができます。
味付けはなんでもいいですが、冬キャンプ用で持っていて体を温めやすい味噌でした。鍋の素や醤油などでもよさそうですね。
あと冬場に水戻しパスタを夜して朝食べようとすると凍るんですが、火にかければすぐ溶け凍る前に水戻しになっているので問題はないです。焦げ付くのだけ注意です。
富士見平は森の中のテン場で遠景は見えませんが空と森の雰囲気にテントがあれば十分ですね。もう最高です。
木が多いので星は見えにくいですが、それもまた素敵。
今日は白飛びなしです。やったぜ。
初日の夜よりも格段に暖かく、アンダーウェア+フリース+モンベル#1で余裕でした。
スポンサーリンク
三日目(富士見平小屋テン場~毛木平)
モルゲンロートの八ヶ岳。まだ雪少ないですね。
三日目は30分ほどで瑞牆山荘まで下り、そこから道路を30㎞歩くだけです。30㎞歩くだけです。
雪は降りませんでしたがテントは凍ってました。
凍り付いたテントは嵩張るので元のスタッフバッグに収納するのは大変です。また付いた霜がザックの中で溶けると他の物を濡らしてしまうのでゴミ袋に突っ込んでザックの一番上にしまいます。
冬場は体の温まってない朝一でテントキレイにたたんでいるとその間に体が冷えてしまうのでゴミ袋だと撤収がめちゃくちゃ早いのもメリットです。
瑞牆山荘。
ここでも1520mとかなり高い標高。瑞牆山はここの駐車場からのアクセスが一般的のようです。さて、30㎞歩こうか。
アスファルト。つまらん。足の裏も痛い。
信州峠の山頂が横尾山の登山口。
アスファルトも悪くないんじゃないかって思えてきちゃう景色。
徒歩旅もいいなーと思いますが、どう考えてもきついですよね。徒歩ダーはほんとすごいなって思います。
農道かな。車は通れないようです。そんな道が歩けるのも徒歩の魅力。
さあもう少し。
ついたあ。ただいまあ。
2泊3日甲武信ヶ岳~瑞牆山30㎞+アスファルト30㎞で60㎞縦走!
雪も寒さもロングコースもテント泊も稜線も岩場も樹林帯も道路も、山の魅力が盛沢山の楽しい山歩きでした!今年あと1ヶ月、どんな山が待ってるのかな!! pic.twitter.com/OTFBloyXNN— ぜつえん (@zetuenonly) 2019年12月1日
60㎞ほどの山歩きでした。3日とも天気が良く、サイコーでした!
普通の人は歩かない時間に余裕があるメリットを生かした縦走路ですね。
スポンサーリンク
立ち寄り湯 温泉ヘルシーパークかわかみ
毛木平を使うならオススメ立ち寄り湯がここ、川上村立 ヘルシーパークかわかみデイサービスセンター。
デイサービスのようですが、1回の温泉部分は一般開放されているよう食堂もあります。
日帰り300円で入浴できるのがポイントです。キレイな浴槽ですが、大浴場はなく、ジャグジーが何カ所かとサウナがありました。
天然温泉がいい方は八ヶ岳方面の温泉がオススメですが、汗を流すだけならここはオススメですよ!
コース紹介
初日(9時間半)・毛木平駐車場→甲武信ヶ岳→国師ヶ岳→大弛小屋
二日目(8時間)・大弛小屋→金峰山→大日小屋→富士見平小屋→瑞牆山→富士見平小屋
三日目(8時間)・富士見平小屋→信州峠→毛木平駐車場
さらに細かくはぼくのYAMAPページから見ることができます。
まとめ
ほんとは瑞牆山~雲取山を5日ほどで歩くコースも考えましたが、車回収のハードルが高くてこのコースにしました。晴天の金土日でしたが寒波だったためか、冬だからかそこまで人が多くなく静かな山歩き、テント泊を楽しめました。
スポンサーリンク
コメント