こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
2021年の自分を一言でいうなら「釣り狂ってた」でしょうか。
テンカラだけでなく、昨年から始めたフライフィッシングもさらに熱が入り、川を泳いだり、飛び込んだり、流されたりと遊び方が広がったのも感じる年だったと思い返せます。
それだけ渓流に入ると靴が持たないわけです。
沢靴と言えば、フェルトソール。
釣具屋には当たり前に張り替えキットが置いてあるように、当たり前に自分で張り替えるモノだと思ってます。
今回は沢靴のフェルトソールを初めての張り替えで手順を紹介していきます。
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沢靴のフェルトソール
渓流釣りや沢登りをする沢靴のソールには古くからフェルトが使われています。
フェルト素材は「天然素材(羊毛)」か「化学繊維(ポリプロピレンやアクリル)」が使われます。
羊毛は滑りにくいらしいですが高級品で、フェルトソールと言えばほぼ化学繊維のようです。
フェルトは、濡れることで濡れた岩やコケに対して絶大なグリップ力を誇るのが沢靴のソールに使われる理由です。
ただ消耗速度の速さ、泥が入るほど滑りやすくなる、泥斜面等に弱く高巻きに向かないなど使っていく中で欠点も見えてきました。
それでも自分で安く張り替えが出来るなら良いソールなんだろうという印象。
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使った道具
ソール張り替えに使うモノ。
特別必要な購入するモノは張り替え用フェルトと接着剤です。
フェルトは1枚2000円程度。1枚から2足分は取れるため、実質1000円みたいなモノ。
ぼくは双進の48×30cmのフェルトを購入。
接着剤は釣り具ブランドがフェルト交換用と出してるものは1本700~1000円で1足交換で2本は必要なので1400~2000円程度です。
ですが、フェルト張り替えを調べると頻繁に出てくるコニシのG17というボンドが安くフェルト張り替えに使えるようです。黄色いボンドで接着後に漏れた部分が目立つのが欠点でした。
170ml入りが1本400円で2本用意して800円程度です。
ちなみに100円ショップで20mlが110円で手に入りますが、まるで量が足りないのでどうにもなりません。
1足交換するのに使うフェルト1000円+ボンド800円=約1800円でフェルト交換可能という計算ができます。
この値段で張り替えれるならフェルトソールは良い気がしてきちゃいます。
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張り替え
さっそく張り替えていきます。
手順
まずは手順を確認。
1.元のソールを剥がす
2.フェルトを足型にカット
3.接着剤を表面に染みこませる→乾燥→たっぷり塗る→乾燥→接着
4.固定して2~3日放置
5.はみ出たフェルトをカットして終了
この順にやっていきます。
元のソールを剥がす
黒い部分がフェルトソール、オレンジがミッドソールです。
つま先かかと部分はすでにミッドソールも削れてきてるのでもっと早くソール交換するべきでした。
別記事で書いてますが、キャラバン広報の方曰く「フェルトラバーの寿命の目安は3年、13mmフェルトなら7mm程度が寿命」とのこと。
ぼくのフェルトは大体3~4mmで寿命はとっくに過ぎてました。だんだんとグリップが悪くなり滑りやすくなっていたのでそう言うことだったのでしょうね。
モンベル サワートレッカーは昨年末にほぼ新品を中古で購入し、今シーズンからの使用で寿命まで使ったのでヘビーに使えば1シーズンも持たず、半シーズン程度かもしれません。
1シーズン持たないとは、とフェルトソールは減りが早いってのを改めて理解できました。
接着剤で張り付けられてるので「ドライヤーorお湯で温める」ことで接着剤を溶かしてから、ペンチで引っ張って剥がすと色んな記事に書いてありました。
が、全然無理。
ペンチで剥がせる気が全くしませんでした。
というわけでカッターで削っていきます。
刃を深く入れるよりは写真のように片手で剥がしつつ、カッターを何度も浅く入れて切るのが良かったです。
あと作業はボンド(接着剤)やカッターを使って、フェルトの破片も落ちまくるので汚れても良い段ボールの上などでやるようにしましょう。
ちゃんと数えてはいませんが、大体100回弱カッターを入れたら剥がせました。
これを両足分やります。
やり方を確立していればそこまで手間ではありませんが、フェルト張り替えで一番大変なのがこの元のフェルトを剥がす作業でしょう。
片方が上手に出来て、調子に乗ってたらもう片方はミッドソール切っちゃいました。
フェルトはカッターでも切れにくいですが、ゴムのミッドソールは一発で深く切れてしまいます。注意が必要してやりましょう。
というわけで両足剥がし終わり。
ほんとはキレイにフェルトを剥がすべきなんですが、かなり難しいのと、ミッドソール切るのが怖いのでこの程度で断念。
ヤスリをかけるといいと書かれてますが、フェルトが残ってると焼け石に水でほぼ意味なし。
キレイにカットで着てないならヤスリは必要ありませんね。
ちなみに・・・
フェルト張り替えの一番簡単な方法は「古いフェルトを剥がさずその上から新しいフェルトを接着する方法」だそうです。
剥がす労力もいらないし、フェルト+フェルトで接着させやすいからなのでしょう。
ただソールに厚みが出てしまうのと重くもなってしまうなど欠点もあるようです。
フェルトを靴型にカット
48×30cmのフェルトなら、よほど大きい靴でなければ2足分取ることができます。
このフェルトは実測14mmでした。大体13~15mm程度の厚みらしいです。それが半分程度まで擦れたら寿命という感じでしょうかね。
2足取れることは確認したので、半分にカットしてしまいます。
残り半分は来年へ。
どの向きでもいいのですが、靴を乗せてペンで下書き。
蛍光ペンで書けました。
接着後にカットできるのでざっくりと大きめでOK。
フェルトは想像以上に硬くカッターでも切れにくいです。
足型にカットするときは写真のようにカッターの刃を貫通させて垂直に切るのが良いです。が、危ないので手を切らないように。
どうせ最後にカットするからと線が残るほど大きめなカット。小さいよりもずっといいはず。
接着剤を塗る
コニシ G17(170ml)です。
合成ゴム・皮革・金属用でフェルトに使える感じはゼロ。
付け替えの口が細口と広口の2種類あります。
接着剤の塗り方は。
1.フェルト全面に塗って下地を作る→約10分放置
2.フェルトと靴底にたっぷり塗る(片足にボンド1本使う)→約30分放置
3.フェルトと靴を接着→養生テープでぐるぐる巻き→2~3日放置
です。
まずは下地塗り。
細い口で塗って広口で広げようと思いましたが、最初から使うのは広口だけで良かったです。
全面に塗布して10分ほど放置。
フェルトは無限に接着剤を吸ってしまうようで、靴と接着する本塗り前に接着面をコーティングしておくのが下地としての塗りです。
そのため全面にある程度の量を(1本の1/4位)塗るのが良さそう。
10分ほど待って本塗り。
靴底もキレイにソールを剥がせてれば接着剤少なめで良いんだと思いますが、フェルトが残ってるのでそれなりに塗ったほうが良さそうです。
1本目使いきり。
もうすでに水浸しでもう1本開ける気すら起きない。
でも、もう少しだけ塗っておこう。
と思ったら2本目もほとんど全部使いきってしました。
全面水浸しみたいな見た目です。たぶんこれでいいと思う。
反射してわかりにくいですが全体的に黄色っぽいボンドです。
30分ほど待って乾燥してくると手につかなくなります。
触ってみると、ペタペタした触感はありますが手に付かない、スライムのような感触ですね。
この状態になったら接着準備OK。
注意点は、一度付けたら外せないので絶対にずれないようにすること。
ビニールが付かない接着剤らしく、ビニールを引いてから靴とフェルトを接着→ビニールを抜くという手もあるようです。
それも手間なので直接行きます。
接着!
付いた瞬間にくっつくわけではなく、押し付けてないと剥がれてきます。
特に反ってるつま先部分は上手に付けるのが難しい。
両足分付けちゃいましたが、片方接着→養生→もう片方接着が良さそう。
黄色いボンドがはみ出て本体について汚くなってしまってます。後からなんとかなるでしょう。
接着後にフェルト側をハンマーで叩いてをフェルト内の空気を抜くといいとのこと。
どの程度叩けばいいのかもわかりませんが、まんべんなく数発叩いておきました。
あとは接着面に圧力がかかった状態で2~3日放置です。
養生テープが無かったのでガムテープでぐるぐる巻き。
靴の形崩れそうですがやむなし。
さらに上から数キロの重しも乗せておきました。
接着剤からシンナーのような臭いがするため屋外に置いておくと良いです。
3日後
~3日後。
ガムテープを剥がします。
フェルトはしっかり接着されてますが、ガムテープ?の接着跡がフェルトに付いて白くなってる。やっちまった。
アッパーにもガムテープの後がついてひどいことに。
そしてフェルトがはみ出した部分は黄色い接着剤も溢れてて汚いです。総じて、汚いです。
黄色い接着剤が嫌ならフェルト用の少しお高い接着剤を使うのが良さそうですね。
仕上げにはみ出たフェルトをカットしていきます。
この時にミッドソール、アッパーに付いた接着剤もカッターで慎重に落としてあげます。
何とも汚くなってしまってますが、これにてフェルト張り替え終了です!
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反省点
初めてだったので反省が多く残りました。
養生テープは用意すべき
中途半端に粘着力のあるガムテープはダメでした。
剥がす想定で必ず養生テープを用意すべきです。
本体を養生すべき
接着剤がはみ出て本体が汚くなってしまいました。
これも事前にミッドソール、アッパーには養生テープでマスキングしてあげればよかったなと思いました。
特に黄色いG17を使うなら本体につかないように対策をしたいところです。
次回への反省ですね。
カッターの切れ味が悪かった
オルファのカッターでしたが切れ味が悪くなっていてフェルトのカットにだいぶ苦労しました。
刃を替えようオルファなんだから。
ゴムソール沢靴が欲しい話
余談。
モンベルのサワートレッカーが今年モデルチェンジしてすごい良くなりました。
スパッツが付いて、中の靴紐もコードロックで簡単に締めれて脱ぎ履きが容易でスタイリッシュで前衛的な沢靴です。
モンベル独自のゴムソール「アクアグリッパー」を採用したサワークライマーも同様のモデルチェンジを果たしました。
NEWサワートレッカー、サワークライマー共に友人が購入したものを履かせてもらいましたが、すこぶる調子が良い。
フェルトも良いのだけど、沢で滑らないなら総合的にゴムソールのほうが使い勝手が良いと思うんですよね。
これがモンベルのアクアグリッパーはフェルトレベルで沢に向いたソールです。
フェルトと比べると、コケに弱く、岩に強く、草付に強いようです。
それでいて平地~泥斜面にも向き、耐久力も高めと次乗り換えるならアクアグリッパーだなと思っているとこ。
今の渓流釣り熱なら来年には買ってしまいそうだなと思ってます。どうなることやら。
まとめ
避けては通れないメンテナンスというイベント。
嫌いな人は嫌いだし、好きな人はアウトドア自体よりも好きだったりするやつです。
ぼくは嫌いではないけど苦手意識がある、みたいな感じ。
セルフメンテができればその分安く済ませることができますし、道具の構造、知識に深みが出ます。
だからこそ簡単なメンテナンスなら店や人に任せずに積極的に自分でやっていくことのがオススメですよ!
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