ARTCISE CS50C雲台セットをレビュー!センターポール無しの中国製軽量トラベルカーボン三脚!

道具

こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!

今年購入した中国製のカーボン三脚INNORELRT75がとても良く、さらに軽量コンパクトなカーボン三脚も買ってしまいました。

Leofotoライクなセンターポールレスの細身で携行性に優れ、カーボンの軽量性と剛性の高さがありながら超安価なのが魅力で、登山や旅行などで活躍してくれるトラベル三脚です。

三脚の性能やブランドにこだわる人なら気になるポイントも多そうですが、背負って山に持っていく三脚と考えると値段、剛性、重量に不満のないコスパ最高の三脚だと言えます。

今回は中華カーボン三脚雲台セット ARTCISE CS50+PB35をレビューしていきます。

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ARTCISE

ARTCISE(アートサイス)は2016年に中国で創業したブランドです。

三脚や雲台を自社で研究開発し、販売までしているようです。

以前購入したINNORELと近い系列なのかなと思ってます。というのも全く同じ見た目でロゴだけ違う雲台がいくつかあるためです。いわゆるOEMですね。

OEMで委託製造していた工場を持つ会社が立ち上げたブランド、という立ち位置な気がします。

ARTCISEの三脚はLeofoto レンジャーシリーズを意識したセンターポール無しの三脚を出しているのが特徴です。

またARTCISE製品は5年間の保証期間があるとのこと。

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ARTCISE CS50+PB35

Amazonではセット販売のみ、AliExpressはパーツの組み合わせ自由です。

スペック

ARTCISE
CS50C(三脚)
素材 10層カーボン
段数 4段
パイプ径 26/22/18.5/15mm
重量 980g
耐荷重 15kg
全高 119cm
最低高 9cm
収納長 46cm
ARTCISE
PB35(雲台)
全高 85mm
底径 50mm
ボール径 35mm
耐荷重 20kg
重量(プレート込) 380g
素材 アルミ合金
ARTCISE
CS50C + PB35(三脚+雲台)
重量 1360g
全高 127cm
全高(ポール有) 162cm
最低高 17cm
収納長 55cm

三脚のみ、雲台のみ、三脚+雲台での性能で記載。

三脚+雲台セット

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

三脚と雲台のセット品を購入しました。

AliExpressではセット、三脚のみ、センターポール付き、スマホスタンド付きなどを選ぶことができます。

Amazonでは全部入りのみでセンターポールとスマホスタンド付きで、割高です。

保証書、説明書、六角レンチx3本、石付き、何に使うかわからないパッキンが入っています。

いつも思うんですが、三脚のケースって一度も使ったことがありません。これ要らないのと思うんですよね。

重量

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

重量は三脚(CS50C)が980g(実測994g)雲台(PB35)が380g(実測378g)で、プレート無しで実測340gでした。

アルカスイス互換の雲台なので、互換プレートなら他社でも使用可能です。

ぼくはピークデザインのキャプチャーを使っているので、そのプレートを合わせています。

10層カーボン 4段

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

青いロゴがちょっと大きくて目立つのが気になります。Leofotoも付いてますよね。ダサすぎる。テープなので剥がすことが可能です。

伸長する脚は4段で、軽量なナットロック式。

山に持っていくなら3段だと収納長が長すぎて、5段だと脚が細くなりすぎるため、4段が丁度いいなと思ってます。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

中華三脚あるあるですが、脚を1本取り外して1客として使うことができます。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

脚は最大径26mm最小径15mmです。

脚径の目安としては最大径でわかります。

・20~25mm 小型三脚クラス

・26~32mm 中型三脚クラス

・33~42mm 大型三脚クラス

26mmなので中型の中では細めな立ち位置ですね。

それでも、ミラーレスカメラならフルサイズでも望遠を使わなければ不満がでてくることはないでしょう。

使うことは可能ですが、さすがにレフ機+大口径レンズとかになってくると少し不安があります。

脚の伸長

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

脚の角度は3段階で調整が可能です。

一般的には、親指でスライドさせて抑えたまま脚を調整し、指を離してロック。

しかし、この三脚は銀部分にバネ?が入ってないからか、金具を引いて(持ち上げて)、脚をずらして、押し込むとロックという手間がかかります。

動きもやや重く、もっさりで荷重がかかっていると操作性も落ちます。

あと脚を開いた状態→閉じる時にも押し込む必要があるので、2段目で固定するタイミングがわからず大変。

 

引いて手を離しても勝手に戻らないため操作に非常に手間がかかります。

片手ですっと作業することもできず、クリック感もないので、冬にグローブを履いた状態だと操作できてるかもわかりにくいです。どうしてこうなった感しかない致命的な部分。

この三脚の一番の欠点がここ。

 

それでいて、この三本の脚の開閉を維持する六角レンチが緩みやすいです。

ぼくの場合は1本が締め直しても定期的に緩んできてぶらぶらしてしまうという感じです。何かが甘い気がします。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

脚の畳んだまま角度を3段階で調整。

センターポールが無いので、そのままローアングルにできるのが便利です。

雲台がついた最低高は17cmとなります。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

ロックナットは突起してる部分があり、かなりグリップしやすくなっています。

脚を伸ばすための回転量も30~45度で、トルクも軽くて非常にスムーズです。

SIRUIやINNORELの三脚よりも、格段に操作性が良くなっています。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

脚の伸長。

3段までなら18.5mmのパイプ径でかなりしっかり。

4段だとやや不安定さは出てきますが、風が無ければ長秒時露光にも耐えられそうです。

 

ARTCISE

画像出典:ARTCISE

雲台有に脚を最大に伸ばし、センターポール無しで127cmです。

上にカメラが乗ってアイポジションが135cm程度になります。

身長161cmのぼくなら、少し腰を曲げれば膝を曲げずにファインダーを覗ける程度の高さです。

長く三脚を構えるシーンや柵など障害物がある時はやや低いですが、トラベル三脚としては必要十分な高さと言えるでしょう。

別売りセンターポールを付ければ最大高162cmとなり、アイポジションは約172cmまで伸ばすことができるようになります。

買って持っていてもいいですが、常用する人なら最初からセンターポール付きの三脚にすべきだと思ってしまいます。

センターポール無しの魅力

ARTCISE CS50C とINNOREL 比較

左がARTCISE CS50C、右がINNOREL RT75CLです。

CS50Cはパイプ径15~26mmの4段。

RT75CLはパイプ径19~29mmの4段で一回り太きな三脚で、センターポール付きです。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

下がARTCISE CS50C、上がINNOREL RT75CL

センターポール無しだと軽量化できるのはもちろんですが、一番のメリットは脚を閉じたときの径の細さです。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

一周が72mmしかなく、収納性が高くなり、片手で握りやすくなります。

ナルゲン500mlがΦ69mmなので、ナルゲンよりも少し太い程度です。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

また、細いためザックに外付けしたときのおさまりも良くなります。

収納長は55cmとやや長めながら、25Lのザックでも大きくはみ出すことはなく、良い感じに収まってくれます。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

荷重の片寄りを抑えるために正面に付けるのもありです。細い分、外付けの自由度が高めです。

 

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

またセンターポール無しモデルは、センターポールの調整グリップが必要ないため、重心が低くなり安定感が増すメリットもあります。

収納長も短くなりますし、割といいこと尽くしなわけです。Leofotoレンジャーシリーズの人気がでる理由もわかる使いやすさです。

 

朝日と三脚のシルエット

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

その代わりな、欠点は高さの微調整が大変なことです。

少し高くしたい、もう少し高さが欲しい、そんなときにセンターポールがついていないため3本の脚で調整するしかなくなります。

ぼくだけではないと思いますが、センターポールのエレベーター機能は安定感も落ちるため意外と使うことが少ないです。

そのため、微妙な高さ調整を必要としない風景写真や、少しでも軽量コンパクト性と剛性を両立させたい登山用三脚ではセンターポールはないメリットのほうが大きいと言えます。

旅行用など携行性を重視するほどデメリットよりも、メリットが大きくなってくるセンターポールレス三脚なのです。

雲台 PB35

ARTCISE PB35

ARTCISE
PB35(雲台)
全高 85mm
底径 50mm
ボール径 35mm
耐荷重 20kg
重量(プレート込) 380g
素材 アルミ合金

セット販売のみで、単品売りはされていなかった雲台 ARTCISE PB35

アリエクスプレスの金額で差額を計算すると約3000円程度の価値の雲台です。

ボール径は35mmと少し大きめ。高さは低重心な85mm耐荷重は20kgと十分すぎる性能です。

 

ARTCISE PB35

機能も書き込めば盛りだくさん、に見えます。

が、個人的にこの雲台は微妙です。

 

ARTCISE PB35

左下のボール固定つまみの操作性、トルク感が微妙です。

トルク調整ツマミがないのは許せますが、ボール固定つまみのみでトルクの調整がしにくい。

カメラの自重だけでボールが回転しないけど、手では動かせる程度のトルクになる範囲もせまめです。

アルミ削り出しなパーツの見た目はいいですが、雲台全体で見ればややチープなのも微妙。

 

ARTCISE PB35

トラベル三脚用の雲台で、セットでこの価格なら十分な満足度は得られますが、他の雲台を用意できるならあえてこの雲台を選ぶ必要はありませんね。

ただ、3000円程度のアルカスイス互換雲台と考えれば単品販売では、まず手に入らないクオリティとも言えます。

コスパの良い中華雲台でも5~6000円程度のクオリティな雲台のPB35です。

他の雲台を使うならあえて買う必要はありませんが、迷うくらいならセットで買って後悔はない雲台でしょう。

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同グレードの三脚と比較

あまり多くないセンターポール無しカーボン三脚3モデルで比較していきます。

 

Leofoto LS-254C 三脚 カーボン 4段 [並行輸入品]
leofoto

まっさきに比較したいのがほぼ同じ見た目、性能なLeofoto LS-254C

センターポール無しの定番なレンジャーシリーズの中型三脚。山岳写真撮影での使用者が多いモデルです。

製品名がそのままポール径と段数となり、254→最大径25mm 4段 なことを、Cはカーボン製であることを表しています。

 

中型カーボン4段三脚 TM-254 – 高品質・高性能プロ用三脚、雲台、クイックシューの『SIRUI』(シルイ)

SIRUI TM-254もうほぼ同スペック。

ポール径25.8mmで4段のカーボン三脚です。

 

ARTCISE
CS50C(三脚)
Leofoto
LS-254C
SIRUI
TM-254
素材 10層カーボン 10層カーボン カーボン
段数 4段 4段 4段
パイプ径 26/22/18.5/15mm 25/22/19/16mm 25.8/15mm
重量 980g 932g 1020g
耐荷重 15kg 8kg 12kg
全高 120cm 118cm 120cm
最低高 9cm 6cm 7.8cm
収納長 46cm 44cm 44cm
金額 約10000円 約30000円 約30000円

どれも雲台無し、三脚のみの比較です。

値段以外は大差のないスペックです。

耐荷重にばらつきがありますが、目安程度でしかなく、スペックから推測するにほぼ同程度の荷重に耐えうる三脚であることが想像できます。

しかし、CS50Cに比べ、LS254C、TM254の値段は三脚だけで3倍です。

雲台セットだとCS50Cが約13000円、LS-254Cが約45000円、TM-254も約45000円とさらに値段差が開いていきます。

雲台はCS50Cのグレードがやや低めですが、脚が強ければ別の雲台を合わせるのも手です。

そんな軽く、コンパクトで、剛性もそれなり、雲台はやや微妙めで、安い三脚なわけです。

センターポール無しで同グレードの雲台と比べると「性能に対する値段」、そう“コスパが最強”なのです。

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こんな人にオススメ

ARTCISE CS50C PB35 カーボン三脚雲台セット

軽量コンパクトで剛性があり安価と多くの人にオススメな三脚ですが、センターポール無しというのがキモです。

そこまでの軽量コンパクト性が必要ないのならセンターポール無しアリが断然オススメだからです。

しかしながら、登山やキャンプや旅行といった移動距離が増え、荷物を自分で背負わなければいけないシチュエーションで使う三脚としてはベストバイです!

こんな人にオススメ!
  • 登山用の軽量三脚を探してる人
  • キャンプ用の軽量三脚を探してる人
  • 旅行に持っていける携行性重視な三脚を探してる人
  • 三脚のセンターポールが必要ないと思ってる人
  • 三脚ブランドにこだわりのない人

 

購入はアリエクスプレスかアマゾンからです。

全てセットでの購入ならamazonでOK!

アリエクスプレスからは付属品を選ぶことができ、別付けセンターポール・雲台・スマホスタンド等が必要ない場合にオススメです!三脚の到着は比較的早く、ぼくは2週間ほどで到着しました。

ARTCISEの他の三脚

太いやつ。

CS60C

パイプ径18.5/22/25.5/29mmの4段カーボン三脚。CS50Cの1ランク上のグレード。

構造的には全く同じセンターポールレスで、重量1220g、耐荷重18kg、最大長140cmになっています。Leofoto LS284Cと同程度。

ポール径的にはINNOREL RT75CL程度の強度があるのでしょう。

雲台も1ランクあがり、PB35→PB40になっています。

雲台込みで約1650gとなります。

ギリギリ登山に持ち込める重量でしょう。重めなカメラの運用ならこちらもオススメです。

CS80C

パイプ径が22/25/28/31mmな4段カーボン三脚で、CS50Cより2ランク上、CS60Cより1ランク上です。

脚についているパーツがCS50C、CS60Cでは発泡素材でしたが、CS80Cでは革になり高級感とおしゃれさがでています。

重量1500g、耐荷重20kg、最大長141cmで、剛性も大きくあがり、フルサイズ+大口径レンズにも十分対応できるスペック

Leofoto換算はLS-324Cです。

ARTCISE 比較

三脚 CS50C CS60C CS80C
素材 10層カーボン 10層カーボン 10層カーボン
段数 4段 4段 4段
パイプ径 26/22/18.5/15mm 29/25.5/22/18.5mm 31/28/25/22mm
重量 980g 1220g 1500g
耐荷重 15kg 18kg 20kg
収納長 46cm 50.5cm 49cm
       
雲台 PB35 PB40 PB40
全高 85mm 91mm 91mm
底径 50mm 57mm 57mm
ボール径 35mm 40mm 40mm
耐荷重 20kg 20kg 20kg
重量 380g 430g 430g
 
三脚+雲台 CS50C + PB35 CS60C + PB40 CS80C + PB40
重量 1360g 1650g 1930g
全高(ポール無) 127cm 140cm 141cm
全高(ポール有) 162cm 175cm 175.5cm
最低高 17cm 21cm 18.5cm

ARTCISEのカーボンでセンターポール無しのCSシリーズから、ポール径26mm・29mm・31mmの3種類をピックアップし比較。

機能性は同じままに、剛性と伸長が変わってきます。

用途とお持ちの機材に合わせた三脚選びを!

まとめ

これが中華カーボン三脚沼か!?とハマってから気づく程度に入りやすい価格と、楽しめるクオリティの沼です。

もっと軽いを!と、パイプ径22mm程度の三脚も買っちゃいそうです。怖い怖い。

ブランドに対するこだわりが少ない人なら間違いなくオススメな三脚です。軽量三脚難民の方は是非!

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