こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
AEGISMAXから新作の寝袋DUSK(ダスク)シリーズが登場しました。
850FP撥水ダウン、7D、格安、夏用・3シーズン用の2種とまあ魅力的な寝袋です。
今回はAEGISMAXの新作DUSKシリーズを紹介します。
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AEGISMAX
中国のダウン寝袋ブランド【AEGISMAX(イージスマックス)】
数年前から、ぼくが日本代理店を務めてます。
そのため宣伝感のある記事ですが、あくまで客観的に、フラットな目線で書いていきます。
soomloomやNaturehikeよりはずっといいけど、モンベルやナンガよりは少し下、位のグレードと思っておけば間違いありません。
比較一覧表もどうぞ。
WINDHARD
当初は製品名だと思われていたWINDHARD。
2022年末頃から急展開を迎え、AEGISMAXのサブブランドとして製品が増えてきてます。
今後もWINDHARDブランドで製品が増えていく予定。
昔からあったTINY(タイニー)。
昨年末に出たTWILIGHT(トワイライト)。
今回の新作DUSK・DUSK LIGHTの2種で、計4種類です。
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DUSK・DUSK LIGHT
内側赤がDUSK、黄がDUSK LIGHTです。
DUSK=夕暮れを意味します。
DUSKとDUSK LIGHT
DUSKとDUSK LIGHTの形状は全く同じ。
違うのは内側の色・中綿(ダウン)量・本体重量・対応温度のみです。
スペック
DUSKが、3シーズン用で快適4度から限界-2度。
DUSK LIGHTが、夏用で快適10度から限界5度です。
EN13537にも対応。
従来のイージスマックスはMとLサイズでしたが、WINDHARD系ではM相当のRegular(レギュラー)とL相当のLengthen(レングス)です。
Regularが左ファスナーで175㎝まで、Lengthenが右ファスナーで195㎝までの身長に対応しています。
個人的には-5㎝位までで選ぶのを勧めてます。R170cm、L190cm程度の人です。
というのもイージスマックスは元から横幅がタイトで、身長ギリギリだと全長や膝が窮屈になるからです。
体格のしっかりした人やぽっちゃりな人など170㎝以上でどちらか迷うならLを勧めます。これがイージスマックス製品すべてに言えることです。
見た目
形状はいつもの3点固定コンプレッションバッグ。
色は新色の黄色。
左のDUSK LIGHTは、TINYやNANO1に使われるXXSサイズ。
右のDUSKは、G1やM3に使われるXSサイズ。
ただ生地感が少し異なり、従来の物よりも張りがあって使いにくい。
コンプレッションキャップ内側の口を絞る紐が生地を滑りにくくて開閉しにくいです。ぼくは別のスタッフバッグに入れ替えて使ってます。
縦バッフルと横バッフルを組み合わせた形状。
袋から出したばかりで膨らみが悪め。もう少し膨らみます。
ファスナーはRサイズで左、Lサイズは右です。
背面は横バッフルのみ。
ファスナーはいつものYKKロールヘッドファスナー。
1つのジッパータブを裏返して使いまわすタイプです。
ファスナーにかぶさるように付いてたベルクロが無くなってます。軽量化でしょう。
顔周りの形状はGシリーズと同じ。
立体的で顔を包み込んでくれます。
顔周り、首周りを締めるコードも同じ。
顔周りを締めるのは黒い非伸縮紐、首周りを締めるのは紫のゴム紐。
長すぎるし、操作しにくく好きじゃないのですが、改良も難しいとのこと。
かなり締めこめますが、コードがあまってびろんびろんになりがち。
鼻口だけを出すなら上下が均等に閉まらず、片方ずつ引っ張って調整する必要があるのも従来通りで改良無し。
こういう細部にイージスマックスの安っぽさというか、ブランドとしての質の低さを感じます。
逆に言えば、細かい部分でストレスを感じさせない有名ブランドの寝袋がすげーなって思います。
首の後ろに色が変わってネックバッフル。
量的にはあまり詰まってないんでしょうけど、この保温帯なら保温力に不満はありません。
DUSKの足元。
立体構造になっています。
ちょっと綿量が少なく、膨らみが足りないように感じます。
DUSK LIGHTはさらに平ら。
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特徴
DUSKの特徴。
850FP撥水ダウン
高品質な850FP撥水加工ダックダウンを使っています。
DUSKには325g、DUSK LIGHTには190g充填されています。
配分は上面60%、背面40%で潰れやすい背面は少なめに配置。
グースに比べて小さいダックダウンですが、コストは大幅に抑えられます。
イージスマックスでよく噂される獣臭もグースではなく、ダックで起こりやすい現象です。
DUSKは他ダックよりははるかにマシですが、グースモデルよりはダウン臭がすることがありました。
基本的には数回使う間にかなり薄くなります。
それでも個人差は大きく、獣臭で使用困難な場合は返品返金で対応しています。
撥水加工をすることで膨らみの向上、湿気に対するロフト低下軽減、乾燥の速さが得られます。
グースダウンは素材由来の高い撥水性があるため撥水加工を嫌うブランドも多いですが、ダックダウンは撥水加工されることが多いです。
イスカのエアプラスとエアドライトがその例です。
7Dナイロン
表裏地に、イージスマックス史上最も薄い7Dナイロンを使ってます。
D(デニール)は9000mに伸ばした時に1gになる糸を1Dと表記する単位です
これまでのイージスマックスは、ULTRA・WINDHARD TINY・WINDHARD TWILIGHTの3つのみで10Dを。
フラグシップマミー型GシリーズやM3、NANO2が15D。他多くは20Dでした。
この7D、AEGISMAXの中で一番好きな生地でした。
カシャカシャした質感で、肌触りが良いとは少し違うんですが、肌離れが良い感じ。汗でベタっとした張り付く感じが少ない生地です。
後述しますが、初期生産のDUSK・DUSK LIGHTで使われた7Dナイロンはダウン抜けが多すぎました。
すでにアップデートされて、ダウン抜けがかなり改善されてます。が多少はダウンが抜けるためデリケートな人は避けたほうがいいかも。
ただダウンは嘘みたいに軽いので目に見える程度抜けても重量や保温力に差はほとんどありません。
抜けかけたダウンは引っ張ると穴が広がってしまうので、内側から引っ張って寝袋の中に仕舞ってあげてから生地を馴らすと抜けにくくなります。
縦バッフル
胸の前と足元が縦バッフルで、間が横バッフルです。
上半身は縦バッフルにすることで体に沿ってダウンが乗りやすく、ダウンが偏ったときにも体の上にあり続けるため適切な保温力が得やすいと言われている理想的なバッフル形状です。
形状的にはTWILIGHTと同じで、AEGISMAXの中で最新です。
コスパ抜群
値付けしてるぼくがいうのもあれですが、嘘みたいに安い。安すぎます。
3シーズン用は持ってるけど、夏用を兼用してる、なんて人も気軽に手を出しやすいでしょう。
夏用・3シーズン用の2種
最初に買う人が多いであろう3シーズン用をしっかり押さえてるのはありがたい。
AEGISMAXの定番3シーズンG1と比較。
温度はややG1が上かも。ただ重量は178gも軽いという不思議。金額はほぼ同じ。
FPは上ですが、ダウン量は減ってることを考えると構造的なメリットを感じます。
軽量な夏用も出てるのも嬉しい。
ただって話をすると、山のテン泊でも夏用寝袋にフードがいるかどうかは考えもの。
個人的に夏用ならフードレスかキルトを選びます。
夏に頭が寒くて寝れないこともありませんし、出入りが楽で、温度への対応力が高いですから。
AEGISMAX的にはWINDHARD TINYかMINIを使うことが多いです。
でもね、重量を良く見比べて欲しい。
DUSK LIGHTが一番軽いんですよね。MAJIKAYO!!
フード無しより軽いとかどうなってんだい。
サイズ感
サイズはGシリーズなどと同じです。
製品画像通り、足元がやや細身で、慣れるまで多少窮屈感があります。
そもそも多くの他ブランドに比べて寝袋の全長が短めなのが原因でもあります。
Lサイズにすることで長さだけでなく幅も広くなります。身長が高い人だけでなく、ゆったり寝たい人なら170㎝以下でもL(Lengthen)を選んでも良いでしょう。
実用温度
同程度の保温力の寝袋に比べて、やや膨らみ悪いように感じてます。
ぼくの温度感で、DUSKなら薄手フリースで快適温度4度でも寒さを感じず朝まで寝られる。
上を厚手フリース+厚手ウール、下を薄手トレッキングパンツで-3度だと腰膝が寒くて何度か起きました。
細さもあって動いたときに膝がダウンをつぶして冷えることがあるのはイージスマックスあるあるです。
個人差が大きい寝袋の温度ですが、DUSK・DUSK LIGHTどちらも快適温度以上を目安に、寒さに強い人が防寒着ブーストで限界温度になる程度を基準に選ぶと良いでしょう。
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アップデート版と旧モデル
先ほども書いたようにダウン抜け問題で、アップデートされました。
生地がやや張りのあるものにして、ダウン抜け対策をしています。
合わせていくつか変更点があります。DUSK LIGHTで見てみます。
・850FP(現行):800FP(旧)
・435g(現行):424gとやや軽量(旧)
・ダウン抜け対策加工生地(現行):ダウン抜け対策加工無しのため”かなり”ダウン抜けが目立ちます。使用後はテント内にダウンが舞うことも(旧)
生地が変わってやや重量増。DUSK LIGHTで約11g。DUSKで約42g重くなってます。悲しい。
ダウンのFPも850FPにアップ、非常にありがたいですね。
そして、ダウン抜け対策生地でやや質感が変わってます。
変更前のモデルは、ダウン抜けが中々凄くて静電気の発生しやすい服だと猫を飼ってる人のように白くなってしまうことも。
テント内にはダウンが舞うほどでした。
まとめ
最後にAEGISMAXに対するぼくの考えを。
冒頭でも書きましたが、格安中華よりはずっと質が高いですが、国産寝袋ブランドよりは使いやすさ・軽さ・質で劣ります。
海外ブランドのハイエンドモデルはさらに上です。
上を見ればキリがなく、下を見れば安かろう悪かろう。
AEGISMAXは手が出しやすいリーズナブルな価格が最大の魅力です。性能的には、人力で持ち運ぶような登山などのアクティビティで使える下限だと思ってます。
テント泊登山で使いたい人にAEGISMAXより低いグレードの寝袋は絶対勧めませんし、長期的に遊ぶ、少しでも軽くしたい、暖かくしたい、快適にしたい人になら別ブランドの数倍は値が張るけど長く使える良い物を勧めます。
売っておいて言うのも失礼ですが、遊びにクオリティを求めるならAEGISMAXを終着点にせず、踏み台にしてもっと質の良い寝袋を求めるようになってほしいと思ってます。
とは言え国内で遊ぶ分には必要十二分なスペックを持ってるのも事実です。ぶっちゃけAEGISMAXで十分なのです。
寝袋をAEGISMAXにして財布のダメージを抑えれば、浮いた分でテントやウェアやバックパックや他小物にお金を掛けることができます。
極端な軽量化が必要無いのなら、AEGISMAXは間違いなくコスパ抜群です。しかしもっと上のハイエンドは多く存在する。その程度の寝袋です。
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