こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
ジェットボイルを吊るして使うジェットボイラー(ジェットボイルを使う人)達は割といることでしょう。
その人数と同じくらい純正ハンギングセットはお高いし、求めてるモノとは違うと感じてる人もいるんじゃないでしょうか。
必然的に自作になりますが、手軽に作れて便利なモノも難しいです。
ぼくもジェットボイルハンギング難民でしたが、結束バンドを使って吊るす方法を思いつきました。
今回は結束バンドでジェットボイルを吊るすハンギング化する方法を紹介します。
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ジェットボイルをハンギングする理由
ジェットボイルを吊るすのは“転倒防止”が大きな理由です。
熱効率の良いジェットボイルは性格上、縦長で不安定になります。
付属スタビライザーなんて持ち歩いてませんし、テント内や車内で使うとなると気の抜けないドキドキバクバクの不安定さです。
クッカー一体型だからこそできるジェットボイルは吊るすことで転倒リスクがゼロになります。
地面の影響も受けなくなって熱損失も抑えることができて一石二鳥です。
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固定するアレ
今回使うアレ、なんて呼びますかこれのこと。
結束バンド?
インシュロック?
タイラップ?
ケーブルタイ?
まあ呼び方はなんでもいいんですが、これが今回の主役。
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結束バンドでハンギング化
では作っていきます。
完成イメージ
完成形はこんな感じ。
高さ(長さ)を変えれるようにちょっとややこしい作りになってますが、必要無ければもっとシンプルにすることもできます。
使うモノ
使うものはこれら。
・ジェットボイル
・結束バンド 2本(200~250mm)
・2~4mm位の細引き2本(50cm位と100cm位)
・カラビナとか金具色々(無くてもOK)
凄い雑ですが、それほどに何でも良い感じ。
結束バンドでベースを作ってしまえば後は好きに吊るすシステム作っちゃえばいいのです。
結束バンドを取付
2ヶ所で吊るすために、使う結束バンドは2本。
同じ直径10.4mmなフラッシュ、ジップ、マイクロモなら円周約31cmなので、200~250mmの結束バンド2本が最適。
これよりも長い分には問題ありません。
広口のミニモ(Φ12.7mm)だと直径40cm近いのでもう少し長めの結束バンドが良いです。
結束バンドの片方を固定。
そこに吊るす部分になるリングを通しておきます。
ぼくは15mmキーリングを使いました。
が、都合良く持ってない人も多いと思います。
そんな人はここも結束バンドで小さく輪っかを作ってしまえばOK。
その他紐でも、カラビナでも何でもOKです。
コジーを少し下げて、クッカー上部に取り付けます。
少し締めこんで、こんな感じ。
結束バンドの凸になってる差し込み口が吊るすポイントになるので、できるだけ左右対称の位置になるようにします。多少ずれても大して問題はありません。
そして、そこにキーリングがくるようにします。
完全に締めこむとこう。
末端はカットします。
ハサミだと切った後に尖ってしまいガチなので、カッターがおすすめ。
末端をカットしたらこうなります。
耳が付いた感じですね。
結束バンドは想像以上にがっちりなのでもう外すには切るしかありません。強度的には問題無し。
リングは多少なら折りたたむこともできます。
これで本体側の吊り下げベースは完成。
フリクションノットで長さを調整可能な吊り具
吊るすために細引きを2本用意しました。
用途が違うので見て差別化できるように別の物にしましたが、1本を2本に分けても問題無し。
2~4mm程度の細引きやパラコードを、50cm位と100cm位の2本を使います。
まずは50cm(3mm径)を使います。
片側を輪にして先端にカラビナなどを装着。
写真はもやい結びで輪を作りました。
カラビナはテントなどに吊るす時に使うモノでなんでもOK。軽く小さいモノがいいです。
もう片側を玉結びにして固定します。
もう1本の100cm(2mm径)は輪っかにするように緩く結びます。
ちょうど半分にした頂点部分から結びたいための仮止めで、あとでほどきます
100cmの紐を結びの無い頂点側から、50cmの紐に結び付けます。
フリクションノット(巻き付けた摩擦で固定する結び)のひとつである“クレムハイストノット”を使います。プルージックなんかでも問題ありません。
3周ほどキレイに紐を並べて巻き付けて、先端に通す結びです。
巻き付ける回数を増やすほどに固定力が上がり、少なくするほど固定力が下がります。
3mm径に2mm径を結ぶなら3周くらいがいいとこでした。
巻き付けたあとに末端を通します。
結びを締め付けるとこんな感じになります。
仮止めの結びをほどいて先端にカラビナを付けます。
このカラビナでクッカーに付けたリングに取り付けるので小型カラビナなら何でもおっけい。
紐側は取り外さないと思うので片方固定できるミニカラビナを使用しました。
普通のカラビナならここも輪っかにすればいいのですが、リング系の固定してしまえるミニカラビナなら輪っかじゃないほうが便利です。
ってことで、エバンスノットで取り付け。
2つ取り付けて、余った末端をカットしたら完成。
完成
というわけで完成。
赤い紐をレールのようにして、オレンジのラインを上下させて長さを調整可能というわけです。
赤い紐(50cm3mm径)が長さ調整可能な部分。
オレンジの紐(100cm2mm径)がクレムハイストノットで取り付けて長さ調整することができる部分、という感じです。
クレムハイストノットで付けた結び目のズーム。
この結び目を指で掴んでスライドさせることで上下させることができるというわけです。凄いね便利だね!
“赤い紐の長さ=長さ調整可能域”です。
長めに50cm用意しましたが、そんなに可動域も必要無いと思うので随時短くしていく予定です。
そして調整域が要らないなら赤い紐無しでオレンジの紐だけで吊るせば良くなります。
唯一の欠点が赤い紐が長すぎてクッカーと干渉するのが邪魔になること。
短く調整するほどに赤い紐が邪魔になります。
が、適当に上に結び付けたり、引っ掛けておけばいいでしょう。
そして、調整域を狭めるのが一番楽です。
完成後の状態を見たらオレンジの紐は20cmほどでした。
長すぎても邪魔ですが、短すぎてもフタを開けにくくなるので不便です。
20cm前後のお好みの長さに調整してあげましょう。
収納
収納方法は簡単。
コジーの隙間に突っ込むだけ。
ちょっと膨らみますが、あまり目立ちませんね。
ちなみに、ぼくが作ったモノでは総重量は20g位でした。
耐熱性的な話
「え、結束バンドで耐熱性は大丈夫?」と思う方もいるかもしれません。
ただ長らく紐のみでハンギングセットとして使ってきましたが、上部吊りなら問題は無さそうです。
結束バンドは耐熱温度-40~80度まで耐えれるので紐よりも丈夫で安心です。
それでも紐はバーナー部の金属に当たれば溶けます。それがテント内ならかなり危険な状態。
最大限の注意を払って使いましょう。というか、テント内や車内でバーナー使うのは原則アウトですよ。
蓋の干渉
気づいた人もいるかもしれませんが、蓋が純正ではありませんでした。
シンデレラフィットで湯切れが良くなるSOTOサーモスタックリッドLを使ってます。
純正と違い、埋め込みタイプの蓋なので吊り下げ具と干渉しないという意外なメリットもありました。
純正蓋も問題無く使えますが、少し干渉してしまうの注意が必要です。
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純正ハンギングセット
ところで純正ハンギングセットはこれです。
この純正品は今回作ったハンギングセットでは吊る位置が違います。
純正はバーナー部を吊るんですが、自作品はクッカー部を吊ってます。
吊ったままクッカーを外しやすいのが純正品のメリットですが、固定力が弱く、特にフラッシュは安定しません。そして高すぎるかなというのが感想。
他のハンギング案
ハンギング加工してる方々。
①平出和也さん
優れた登山家に与えられるピオレドール賞を3度も受賞してるアルパインクライマー、平出和也さん。最強のクライマーの呼び声も高い人です。
ジェットボイル公式で使われている動画。
本体にリベットを3本を打ち込んでワイヤー3本で吊ってますね。着脱不可の吊り下げシステムです。
②竹内洋岳
日本人で唯一の8000m峰全14座を登頂した人物。
知るほどに癖の強さ、変態な印象が増えていきます。
平出さんと同じく、リベット+ワイヤーで固定されてますね。
着脱の必要がなく強度を求めるなら金属を使うべきなんでしょうが、本体に改造するのは中々ハードルが高いです。
まとめ
全体的にすごい雑というか、曖昧になりましたが、それほどに結束バンドで固定しちゃえばあとは何でもいいハンギングシステムです。
オリジナリティのあるジェットボイルハンギングをしてみてください。
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