こんにちわ、ぜつえん(@zetuenonly)です!
どんなに暖かい寝袋を使っていても冷えてしまうのが足先。
そんな時に使いたいのが“テントシューズ”です。
今までは使用者が最も多いであろうネイチャーハイクのダウンテントシューズをメインに使っていました。が安く軽いだけ保温力も低め。防水性も低く冬では力不足なシーンも多々ありました。
今回は冬に向けてダウン量が多く、防水生地を使ったイスカのダウンテントシューズショートにパワーアップしたのでレビューしていきます。
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イスカ ダウンプラス テントシューズ ショート
日本の寝袋屋さん、ISUKA(イスカ)。
スペック
生地 | ナイロン100% (ウェザーテック) |
重量 | 200g |
実測重量 | 総重量:215g 片足:100g ×2 ポーチ:14g |
ダウン | 70g(720FPダウン) |
サイズ | 底の長さ30cm |
カラー | 黒・青・赤 |
カタログ重量200gはおそらくポーチ無しの本体だけの重量かなと。
720FPダウンを70g封入。片足35gということでしょうか。
ウェザーテックはイスカ独自の防水透湿性素材です。
フリーサイズとなっていて、底の長さが30cmです。足が26cmほどのぼくだとかなり余裕のあるサイズ感でした。
見た目
巾着タイプのスタッフサック(約14g)。
小さいわけではないのですが、足底の滑り止めがひっかかるので入れにくいです。
あと堅い防水生地で巾着タイプの口が狭い袋なのも理由。
実用では寝袋と同じ袋に収納して使うのでもう二度とテントシューズを入れないデッドスタッフバッグではあります。
3色(黒・青・赤)があり、もちろん赤を選びました。
発色の良いレッドで発熱しちゃいそうです。
大きなフリーサイズだからか左右対称でどちらで履いても問題ありません。ネイチャーハイクは左右が分かれていて、寝袋の中で履くと左右間違えることが多くてストレスでしたが、解放されそうです。
足首
足首にはバンジーコードとコードロック、そして先端が輪になっており掴みやすくなっています。
片足のみタグがついています。ISUKAとWEATHERTEC(防水生地の印)の2つ。
足首周りはコードを絞らなくても良い感じに締まってくれています。
歩くシーンはコードを絞りたいですが、寝るときはコードを締めないほうが快適です。
左は生地を裏返した状態です。
足首辺りにシャーリング加工がされていて、スネと足首の二重で固定してくれます。
それにより、冷気の侵入を防いでしっかり保温してくれ、またズレにくくなっています。見えないとこまでさすがだぜ。
底
底の黒い部分にはドミーアルファという滑り止めゴム素材が使われています。
ゴムなので透湿性皆無の防水素材です。
立ち上がりもあって、強度も高そうなので、多少なら屋外を歩いても問題ないでしょう。
ただ底外周や赤い生地との繋ぎ目はシーム処理(縫い目の防水)がされて無さそうでした。
雨や朝露で湿気った草の上や雨の中はできるだけ避けるべきです。
しかし、このシューズを履くのは雪上が多くなると思います。温度が低いほど水気の少ない雪となり濡れのリスクは減っていくでしょう。
あとこの底外周部の縫い目が結構分厚く、素足で歩くときに気になることがあります。しっかりしたブーツな分、足裏自体には少し優しくないような印象です。
ゴムがしっかりグリップしてくれるので滑りやすいテント内やフローリングの室内で歩くときも滑らず安心です。
雪上ではどうなってくれるか楽しみです。
逆に欠点をあげると、この底ゴムが寝袋内でひっかかりやすいこと。
ゴムがひっかかるあの感触です。
素足や底にゴムの無いテントシューズと比べると確実にストレスポイントです。
防水性(ウェザーテック)
本体の赤い部分にはウェザーテックと呼ばれるイスカ独自の防水透湿素材が使われています。
水は入ってこないけど、汗(水蒸気)は外に逃がして、中の蒸れを防止してくれる素材です。
定番はゴアテックスですが、値段を下げるために各社独自の防水透湿素材を開発していて、モンベルのドライテックやコロンビアのオムニテックなどが有名です。
メンブレンと呼ばれる薄いシート状の素材を表裏の生地で挟み、表メンブレン裏という3層の生地にすることで水を通さず、分子の小さい水蒸気は外に出すことができるわけです。
メンブレンは水を通さないため“防水”、表の生地が水をはじくことで水を通さないのは“撥水”です。似てるようで全く違う性能です。
メンブレンの差で性能差があり、ウェザーテックの具体的な数値は出されていませんが、写真図から推測するに耐水圧10000~20000mm、透湿性10000~20000mm(g/㎡・24h)程度なのでしょう。
イスカのシュラフカバーやスタッフバッグでも使われる表裏の生地の違いで耐水圧透湿性に違いがでるため具体的な数値の公表はしてないのかなと思ってます。
ただ、レインウェアとしても必要十分な性能なのでテントシューズとしては十分すぎる防水性と透湿性なことがわかります。
テントシューズに水をかけても表面ではじいてくれるので全然濡れません。これが撥水。
ただ、黒い生地と赤い生地の間の縫い目、底の黒い生地と黒い生地を繋ぐ縫い目、赤い生地の正面に入ってる縫い目、この3点からはだんだんと水が侵入してきます。
そのため水の中に直接入るのはNG。雨の中に長時間いるのもNGです。
縫い目から入ってはきますが、ダウン量が多いため足に直接触れる裏地まで濡れることは稀だと思います。それよりもダウンが濡れて膨らみが悪くなってくるのが先でしょう。
ぼくの用途としては、雪上テント泊で夜に積もった雪かきをしたり、トイレに行くまでの数メートルやちょっと荷物を取りに行く程度です。
雪上なら基本的に濡れる心配はないはずですが、積極的に雪上で使いたくはないなと思ってます。
暖かさ
ダウン量が多めなので足先までぬっくぬくです。
寝袋の中で使えばじわじわと温かくなってきて、プラス気温だと寝てる間に脱ぎたくなってしまうほど。
雪上
雪上のテント泊でトイレや除雪で出歩くのも問題はありません。
体重がかかると底のダウンはつぶれるため長く外にいれば底から冷えてきますが、ゴム底のおかげか思ったほど冷えない気がします。
取り扱いやすいショート丈の欠点として、シューズ丈以上の積雪がある場所を歩くと雪が入ってくることもあるのが注意点です。
ウィンドストッパー ロングモデル
イスカのテントシューズには似たモデルでひざ下まであるロングモデルもあります。
生地は長いですが、ショート同じ部分までしかダウンは入ってなく、上部は生地のみとなってます。
ダウン量も同じ720FP70gで保温力はほとんど変わりません。
生地にはウェザーテックよりも防水透湿の高いゴアウィンドストッパーが使われています。
ロングモデルは屋外で動くことも重視したモデルと言えるでしょう。
ぼくは寝るときの保温がメインだったためショートを選びました。
歩きやすくするために足底長30cmのLサイズ(210g)と足底長27cmのSサイズ(185g)の2サイズ展開になっています。
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ネイチャーハイクのダウンシューズと比較
ネイチャーハイクのテントシューズと比較。サイズ感がわかるようにソレルのパックナイロンも置いてみました。
イスカと比べるとダウン量も重量が倍以上違うので、割と別物。
イスカは防水透湿生地を使っているので、屋外を歩けるのも用途がだいぶ変わってきます。
ISUKA テントシューズ |
NatureHike テントシューズ |
|
重量 | 200g | 80g |
ダウン | 70g(720FPダウン) | 20g(700FPダウン) |
サイズはイスカが一回り大きい。
ネイチャーハイクは収納サイズの小ささが圧倒的。
表地もさらさらで袋に戻しやすいのも魅力です。
ぼくはネイチャーハイクのテントシューズを、いつも寝袋の中に入れたまま寝袋と一緒に収納しています。持ってることすら忘れてしまう軽さ小ささがネイチャーハイクのテントシューズです。
イスカでその収納方法はさすがに厳しかったです。
底も歩くことを想定したイスカとマットで滑りやすいネイチャーハイクです。
今後は春夏秋の3シーズン用にネイチャーハイクのテントシューズを、冬用にイスカのテントシューズを、という用途で使い分けていこうと思っています。
使い分けは雪上かどうかで、積雪期なら履いたまま歩けるイスカを積極的に使ってます。温度的には寝袋を絞ってても-5度くらいまでならネイチャーハイクで問題ありませんが、それ以下だと足元が寒いと感じる気がします。
保温力は別次元です。ネイチャーハイクのテントシューズを使っていて、冬に寒さを感じている人は気温で使い分けれるダウン量の多いテントシューズをオススメですよ。
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他のテントシューズを紹介
脚は2本しかないのに、増えるテントシューズ。
テントシューズの種類は意外と多く、使う人の用途で選び方は変わります。
中綿の違いが大きくダウンか化繊(化学繊維)。
さらに歩く想定だとシェルが厚手になり、底に滑り止めが付きます。登山ブランドだと防水透湿生地を採用するのもこの場合。保温メインの場合は薄い生地で軽量コンパクトに仕上がっています。歩く用か寝る用かです。
そして丈の長さ、くるぶし丈・スネ丈・ひざ下丈。
意外にもバリエーションが豊富で、それをごちゃまぜにして“テントシューズ”と一括りにしてしまうと選び方を間違えてしまうのです。
ぼくが今回選んだ用途に合わせて、「ダウン+スネ丈+ネイチャーハイクのテントシューズよりも暖かい」で4つをピックアップ
ISUKA テントシューズ |
NANGA テントシューズ |
mont-bell ベーシックダウン フットウォーマー |
EXPED Down Sock |
|
生地 | ウェザーテック 防水透湿生地 |
オーロラテック 防水透湿生地 |
10D撥水生地 | 30Dナイロン |
重量 | 200g | 170g | 142g | 140g |
ダウン | 70g(720FP) | 60g(650FP) | 650FP | 80g(700FP) |
特徴 | 足首にシャーリング加工 | 前ボタン式 | メッシュ裏地 | 別売りの防水 オーバーシューズ |
防水生地のイスカ、ナンガはやや重めで高価。
撥水のみな薄手生地のモンベル、エクスペドはやや軽量で安価。ネイチャーハイクの正統上位互換はこちら。
エクスペドは使用感に優れるメーカーで、別売りのオーバーシューズが防水生地でテントシューズ+オーバーシューズを重ねて使うことができる他にない変わった仕様で考えられてるなあと感心します。他のテントシューズを持っていてもエクスペドのオーバーシューズだけで欲しいほど。
ぼくは保温力の高さと多少は雪の上を歩けること、色の好み、メーカーの好みでイスカを選びました。
あなたはどんなテントシューズがお好みでしょうか?
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まとめ
ぼくは体全体では寒さに強いですが、手足は寒さに弱いです。
そんな末端弱者なので寝袋のグレードを下げてもテントシューズは欠かせません。
冬に寝袋で寒さに耐えながら朝を待つのは精神的にも肉体的にも辛いものです。
冬に足先の冷えから解放されるためにイスカのテントシューズはオススメですよ!
2021年にイスカの寝袋がフルモデルチェンジしました!
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